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【イタリア発!母ちゃんの日記〜わくわく編】日本語の本に出会ったよ!という話
自宅周辺をちょこっとお散歩するのがほぼ毎日の日課です。ダウンジャケットから薄手の上着に衣替えしたばかりだったけれど、太陽の日差しが日に日に強くなってきて、午後なんかはパーカーを羽織って出るくらいでちょうどよくなってきました。
さて、お散歩に出た最近のこと。
町の中心にあるアーケードでは特設の本の市が催されていました。普段は人が行き交う通路に、この期間中はぎっしりと本が飾られたブースがいくつも出店しています。
年に何度か開催させる、母ちゃんが楽しみにしている市のひとつ!
少しゆっくり歩きながら、ぐるっとアーケードを一周してひと通り並んでいる本を眺めてみます、時々立ち止まっては手に取ったりしてね。
新書と古本が混在しているようですが、どちらとも見分けがつかない本なんかもわりと多かったりします。
売れ残ってどこかに眠っていた本が一緒に並んでいるのかもしれません。
全体的に漂う古びた感じや古い本独特の匂いが好きかもー。
なんて思いながら歩いていると強烈な勢いで目に飛び込んできた一冊の本がありました。
「ウフィッツィ美術館」
な、なんとっ!
イタリア語の本の中でこの一冊だけはタイトルが日本語で書かれているじゃないですか!!
すかさず手に取りお店のおじさんに話しかけます。
「これ、日本語ですよ!フィレンツェのウフィッツィ美術館の本ですよね?!なんでここで売っているんですかー?!誰が書いた本かかわかりますか?」
「うーん、わからないなあ。でも、中もすべて日本語だよ」
おーーっ!
本当だっ!
ぱらぱらとページをめくっていくと、最後の方にまとめられた参考文献の紹介ページ以外は全て日本語で書かれています。
イタリアで馴染みのある出版社から出ている本なのに。
ざっと見た感じ絵画の写真の発色もよく、解説の専門性も高い。
なるほど。
ウフィッツィ美術館の絵画が歴史テーマ別にまとめられて解説が付いた保存版的な論文集でありながら、実際に使いやすいガイドブックでもあるという優れものらしい。
20年以上イタリアに住んでいても、母ちゃんにとってすーっと読めて深く理解できる言語はやっぱり日本語なんです。
絵画の解説が全て日本語で書かれた本とここで出会えるなんてっ!
もしかして、とてもレアな本に出会ってしまったかも?!
心が踊り、ドキドキが止まりません。
しかも、定価€22(約2900円)が€5(約670円)ですって!!
もちろん買うでしょ!!
「この本、買います!」
ハッキリとした口調で言い、お財布から€20札を取り出して支払います。
店主のおじさんは、にっこり笑って€10札と€5札のおつりをウエストポーチから取り出し渡してくれました。
早く家に帰ってじっくり眺めたーい!
買ったばかりの本をぎゅっと両手で胸に抱えてすたすた歩いて家路へと向かいます。
フィレンツェのウフィッツィ美術館は何度も訪れたけれど、最後に行ったのはいつだっけ?あー、もう12年前のことだなー、なんて考えながら。
帰宅後はさっそく本に向かってじっくりと見ていきます。
ページをめくるたびに現れる絵画をうっとりと眺めながら、実際に訪れた時のことを久しぶりに思い出したりして。
この本、古本ではなさそうだけどだいぶ長い間どこかに眠っていた匂いがするものだから、過去の記憶や思い出にふける気持ちにすっかりマッチして読みふけってしまいました。
あー、また近いうちにフィレンツェのウフィッツィ美術館に行きたいな!
今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
では、また次回!
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おまけ!
今日の見出し画像写真は、本の市で出会った一冊。縦27cm×横22cm×厚さ3cmの図鑑並みのビックサイズ。
実用的なガイドブックとしても使える!と書いてあったけれど、フィレンツェのウフィッツィ美術館に持参するにはちょっとビックサイズすぎるなー。
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