芸術は、どんな存在であっても等しくそのままに受容する。
存在そのもの全てを肯定する。
人間の根底にある受容されたい、肯定されたいという普遍的な感情。
その感覚を求めて、ひとは無意識のうちに芸術に触れることを求めるのではないか。
頭をからっぽにして、美術館へいく。
演奏会へいく。
そんな体験を、いま不安や心許なさを感じているひとほど、味わってほしいと思う。
誰に伝えるでもなく、
インターネットを通じて誰かに発信するでもなく、
自分だけの経験として、まずは感じてほしいなと思う。
その瞬間にはわからなくても、そんな小さな経験が、日常の選択や、物事の見方を変えたりするから。
そしてその受容の感覚こそ、きっとひとが愛と呼んでいるものなのだろう。