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【街の心理士】病気や障害が重い・軽いということ【雑記】

【街の心理士】病気や障害が重い・軽いということ【雑記】
「サイコロジー・メンタルヘルス&日々のあれこれ」

 精神科での経験が長い心理士です(既に退職済み)。

 当事者や支援者の方々と話していて、「精神疾患や障害が重い(軽い)」ということについて、よく話題になります。熱発して体温がどれだけ高いか、生化学データが正常値からどれだけ離れているか。一般科の病気では、重さ軽さが数値で表わされる場合があって分かりやすいですね。確かに重さ軽さというものは、はかりに乗せてみて初めて分かることです。ところが精神疾患では、重さ軽さを数字で示すことができない場合がほとんどです(症状の現れる頻度・回数は数値化できるが)。

 では、精神疾患の場合、病気の重い軽いを、どのように考えたらいいのでしょうか。

 何でも段ボール箱に詰め込んで積んであるものを抱えたり、とりあえず紙袋に突っ込んであるものを両手両肩にぶら下げたりして運ばなければならない時、それはとても“重く”感じられますよね。ところが、それらの荷物をカートに乗せて引っ張って歩けば、ずいぶん“軽く”なります。精神疾患の重い軽いにも、同じような所があります。対処できれば軽くなるのです。

 特に当事者の方であれば、自分の病気が重いのか軽いのか気になることもあるでしょう。病気の負担を軽くするためには、病気をよく知り対処の工夫を重ねることが大切です。支援者にとっては、病気の負担を軽くする当事者の対処のお手伝いをすることが、大切な役割となります。

(おわり)

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