会食恐怖症と嘔吐恐怖症の関係
今回は、私が「嘔吐恐怖症」という言葉と出会ったときのお話をしたいと思います。
症状に悩んでいた当初2017年頃は、会食恐怖症の中でも
・残すのが怖いタイプ
・吐くことが怖いタイプ
2つのタイプなんだという認識でした。
その後、会食恐怖症について学びを深めていく中で、「嘔吐恐怖症」という言葉に出会いました。そのとき、自分の症状や不安感についてすごく腑に落ちた記憶があります。
私は、”会食恐怖症”というより、「吐くことが怖くて、会食や外出が苦手な”嘔吐恐怖症”なんだ」とわかりました。
本記事では、
・小学生時代の給食について
・吐くことが怖くて、会食以外にできなくなったこと
・嘔吐恐怖症という言葉を初めて知ったときのこと
・仕事を解雇になったときのこと
についてお話したいと思います。
1.小学生のころから、吐かないか不安だった
思い返せば小学生のときから、日常生活の中で「吐かないか」という不安がありました。
例えば、
・嫌いなメニューのときは、前日から吐き気がして学校に行きたくなかった
・給食のにおいで気持ち悪くなり、準備中に吐かないかなとトイレにこもっていた
・居残り給食では吐き気と闘いながら、泣きながら食べていた
他にも、
・給食後のお昼休みに、走り回って吐かないかなと不安だった
・給食の後の授業で吐かないか不安だった
特に居残り給食の辛さは今でも覚えています。
給食の時間が過ぎると、掃除のために机を後ろに下げます。
残すことは許されませんでしたので、全部食べ終わるまで食べ続けます。
みんながお昼休みに遊んでいる間も、お昼休みが終わって掃除をしている中でも、特に苦手なメニューのときは吐き気で全く飲み込めず、ホコリが舞う中で吐き気と闘いながら泣きながら食べていました。
このような体験から大人になっても
・残してはいけない
・残すことは悪いことだ
・全部食べなきゃ
・吐き気がしても無理やり食べなきゃ
という考えになっていました。
このように、給食に関する吐き気で悩んでいたことを、会食恐怖症になってから思い出しました。(この時はまだ、嘔吐恐怖症という言葉を知りません)
2.吐くことが怖くてできなくなったこと
20代の頃、イベント系の仕事をしていました。マイクを持ってたくさんのお客さんの前でイベントMCをしたり、プライベートではギターを弾いて歌ってLIVE活動をしていました。
しかし、2015年頃から「お客さんの前で吐いたらどうしよう」という不安がよぎるようになり、ステージで血の気が引くことが増えました。
大好きな歌やギター・LIVEが恐怖に変わり、2016年、ついにステージを降りることを決断。本当に悲しかったです。
外食も、旅行も、音楽も。大好きなことができなくなって楽しみがなくなり、2015~2017年は最悪な人生になりました。
3.私、嘔吐恐怖症なんだ
私、嘔吐恐怖症なのかも!?と気づいたのは、会食恐怖症という言葉を知って、しばらくしてからのことでした。
「吐き気で食べられなかったらどうしよう」という会食恐怖症の不安と向き合っていくうちに、「外食以外にも吐くことが怖くてできないことがある」と気づきました。
例えば、
・車に乗る
・LIVE活動
・大勢の人の前に立つ
・緊張する場面
・仕事など
そのときに、初めて「嘔吐恐怖症」という言葉を初めて知りました。これまでは、「会食恐怖症の中でも、吐くことが怖いタイプなんだ」と思っていましたが、
私は「吐くことが怖くて、外出も会食も苦手なんだ」という状況に初めて気づきました。
会食恐怖症というよりは、「嘔吐恐怖症で会食が怖い」のほうがしっくりきました。
4.仕事が解雇になったおはなし
●ついに仕事にも支障が
吐くことが怖くて、通勤の電車に乗れない・仕事の業務で車に乗れなかったことが大変でした。
電車や車の中でパニック発作が起こったり吐いたらどうしようという不安が強く、仕事に支障をきたしていました。何度も電車を乗り降りして通勤したり、1時間以上歩いて通勤していた時期もありました。
パニック症による広場恐怖で「吐かないか」と常に不安があり、仕事ができなくなって2017年には解雇になったこともあります。
●吐くことが怖くて家から出られない
そこから、特にトイレがない場所が苦手になりました。
バスに乗れなかったり外食を避けることはもちろん、特に不安がない場面でも急にパニック発作が出るようになりました。
家から一歩外に出るだけで「気持ち悪くなったらどうしよう」という不安が強くあり、道を歩くことすら怖い・外出もできない・家から一歩出るだけで吐かないか不安で、ひきこもり状態のときもありました。
5.嘔吐恐怖症を克服したい
会食が苦手どころか、生活や仕事にも支障が出るくらい吐くことが怖く、会食恐怖症に加えて嘔吐恐怖症も克服したいという気持ちが強くなりました。
このときの感覚としては、「会食恐怖症を克服するためには、まずは嘔吐恐怖症を良くした方がいい」と感じていました。
そこから、認知行動療法に取り組んでいきます。
外出=吐く
外食=吐く
という結びつきを緩めるために、認知行動療法を実践しました。
今では、一人での外出・外食は不安なく行けるようになりました。
(誰かと一緒だと、吐いて迷惑かけたくないという気持ちから少し不安になることがあります)
このあたりのお話は、また別の記事で詳しくご紹介しましょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
会食恐怖症克服支援プロカウンセラー|さやか
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