【俳句でぽん】おなかをすかせたアルパカさん。
ある森に、イケメン可愛いアルパカさんがおりました。
台風で家も食べ物もすべて飛ばされてしまったアルパカさん。
🦙「どうしよう、お腹がすいてもう動けないよ…」
森の中は台風で木がなぎ倒され、あらゆるものが飛ばされています。木の実ひとつ探し出すことができません。
そこでアルパカさんは、なんとか歩いてみんなに食料を分けてもらうことにしました。
( •ᴗ•)و゙🚪㌧㌧
🦙「メジロさん、メジロさん。ぼく、お腹がすいてたまらないのに、食べ物がひとつもないの。なにかひとつ分けてくれない?」
するとメジロは言いました。
🦜「それはかわいそうに。この柘榴は私の大事なご飯なのだけれど、半分こしましょう」
ガブリ。
しかし一口齧ってみると、その酸っぱさといったら。たまらなくなってアルパカはメジロに柘榴を返しました。
🦙「あ、ありがとう。メジロさん」
少し歩いていくと、今度は黒猫がサンマを焼いていました。
( •ᴗ•)و゙🚪㌧㌧
🦙「黒猫さん、黒猫さん。ぼく、お腹がすいてたまらないのに、食べ物がひとつもないの。なにかひとつ分けてくれない?」
すると、黒猫は言いました。
🐈⬛「それはかわいそうに。これは私の大事な最後のご飯なのだけれど、半分こしましょう。明日からまた働けばいいしね」
パクッ。
しかし一口齧ってみると、骨があって食べにくいし、ちっとも美味しくありません。アルパカは黒猫にサンマを返しました。
🦙「あ、ありがとう。黒猫さん」
また歩いていくと、今度は栗ご飯を作っているしろくまさんに会いました。
( •ᴗ•)و゙🚪㌧㌧
🦙「しろくまさん、しろくまさん。ぼく、お腹がすいてたまらないのに、食べ物がひとつもないの。なにかひとつ分けてくれない?」
すると、しろくまさんは言いました。
🐻❄️「それはかわいそうに。これは私たち家族の大事なご飯なのだけど、お茶碗一杯なら分けてあげましょう」
パクッ。
しかし一口食べてみると、炊きたてのご飯は熱くて熱くてたまりません。猫舌のアルパカはたまらずしろくまさんに栗ご飯を返しました。
🐻❄️「あっ、まって、お水を、、」
しろくまさんが引き止めるのも聞かずに、アルパカさんはさらに奥へ進んでいきます。
また歩いていくと、今度はおやつを食べている啄木鳥に会いました。
( •ᴗ•)و゙🚪㌧㌧
🦙「きつつきさん、きつつきさん。ぼく、お腹がすいてたまらないのに、食べ物がひとつもないの。なにかひとつ分けてくれない?」
🦅「それはかわいそうに。この豆菓子は私の大事なおやつだけれど、半分わけてあげましょう」
パクッ。
ポリポリ。
アルパカは美味しくて涙を流しながらあっという間に食べてしまいました。だけど、たったの5粒。小さなきつつきにはお腹いっぱいでも、体の大きなアルパカにはまだまだ足りません。
🦙「あ、ありがとう、きつつきさん..」
アルパカはもうフラフラで一歩も歩けず、倒れてしまいました。もともと森の食べ物が口に合わないことは知っていたけど、これほどとは。僕はこのまま空腹で死んでしまうのだろうか…
そのとき、倒れた目の前にいた秋桜が話しかけました。
🌸「アルパカさん、アルパカさん。私たちの葉っぱをどうぞ」
🦙「葉っぱ…?」
葉っぱなんて食べたことのないアルパカでしたが、空腹に耐えきれずいわれるままに葉っぱを食べます。
ムシャ。
🦙「……!✨✨」
その美味しいことといったら。
アルパカは夢中で葉っぱを食べます。
もちろん、秋桜が枯れない程度に。
その草原は他にもたくさん葉っぱがあり、アルパカはお腹いっぱいになりました。
🦙「秋桜さん、ありがとう!」
🌸「どういたしまして。アルパカさんは草食なのよ、知らなかったの?これからはお腹いっぱい食べることができるわね」
アルパカは気づきました。
自分がみんなと同じものを食べるべきだと思い込んでいたことを。
僕はメジロさんでも、黒猫さんでも、しろくまさんでもない。僕は僕だ。これからは僕の好きなものを食べよう。僕のやりたいように生きていいんだ。
アルパカは口笛を吹きながら、来た道を戻ります。今度はちゃんと自分の好きな家を建てて、好きな物を食べて、好きなように生きていくために。
おしまい。
—-
童話風にしてみました(*・ω・)ノ
主役のアルパカさん、勝手に大役ありがとうございました┏○ペコッ
(何か失礼な点があったら遠慮なく言ってください)
一覧の句を眺めてたら、なんだか食べ物が多くて。やっぱり食欲の秋だなぁ、と食べ物で繋いでみたくなりました。皆さまの素敵な句を使わせて頂きありがとうございました😊💖
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