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宮城県石巻にある水産加工会社「林正」の社長に大学生がインタビュー!

はじめまして。石巻にある水産加工会社「林正」にて1か月住み込みでHP制作のインターンをしている谷口です。今回は、3代目社長である林正隆さんにインタビュー!会社のこと、社長のことを深堀りしてきました。



プロフィール

1977年生まれ。林正商店3代目社長の林正隆さん。生まれも育ちも宮城県石巻市「渡波」。幼いころから親しんできたこの土地が大好き。石巻の海や魚、市場についての知識はめちゃ豊富です。

ーこれまでの経歴
学生時代は野球とラグビーに熱中。高校進学時に野球の推薦をもらうが、地元に残って宮城県石巻高校でラグビーをすることを選ぶ。大学は東北学院大学の夜間部。日中は家業を手伝い、夕方からは仙台まで通い経済学を学びました。2011年、東日本大震災により被災。立て直し、2015年に法人成り。同時に3代目として後を継ぎました。

ー 趣味や休みの日の過ごし方は?
家族とMr.Childrenやbacknumberのライブに行く、娘の吹奏楽の演奏を見に行く、スーパーの鮮魚売り場などで市場調査、ゴルフ




いつ頃から水産加工業に就くことを決めていたの?

小学校の卒業アルバムに「味醂干し屋になる」って書いてあったね(笑)。だから多分そのころなのかな。
小学生の頃から父親と一緒に市場に行ってたね。放課後は加工組合で数時間過ごすこともあって、ほんとに幼いころから水産に関わるモノや場所、人が身近だった。もう40年近くになるよ。

ー 実際にこの仕事に就いてみて
大変なことは多い。けど、やっぱ楽しいね。
なんていうんだろうな…。毎日同じことじゃないからね。いい変化も悪い変化も味わえる。最近でいうと、海水温の上昇によって水揚げされる魚種がどんどん変化している。それに対して、どんな機械を使って、どんな加工をして、どんな商品にするかを組み立てていく。そういうのが楽しいよね。考え始めたら夜中の2時になってることもあったり(笑)。




社長の仕事内容を教えてください!

基本的に、午前は魚の品定めと仕入れ、その日の製造内容決め。午後は、会社運営に関わる事務作業などをしています。





生産体制や技術面で、林正の強みとなっているところ

少人数なので意思の疎通がとりやすく、さまざまな作業にも柔軟に対応できるところです。最近は、この強みを生かして、水揚げされた鮮魚を冷凍せずに生のまま加工して冷凍する「ワンフローズン」という製法に力を入れています。また、少人数でもある程度の生産量を可能にするために加工機械を多用しています。

保冷設備は自社のものに加えて、渡波水産加工業協同組合の設備も併用しています。
-40度で急速冷凍することが可能

ー "旬"の魚を届ける
年間を通して限られた魚種を扱うのではなく、春夏秋冬、市場に水揚げされた魚に合わせて鮮魚出荷や製造を行っています。





会社を経営していくうえで大切にしていること

ー 「従業員は家族だと思って接しています」
まずは従業員の生活の安定。水産業は季節によって忙しさにばらつきがあったりするけど、林正では鮮魚だけでなく、加工もしてるから年間を通して安定した仕事があります。あとは、若い30代の社員も多いので、運動会とか行事には参加してほしくて、休みは柔軟に対応してます。今いる社員さんも長く働いてくれています。




今後の目標

ー「創意工夫しながら、新しい魚種にもどんどん挑戦していくこと」
やはり温暖化の影響で水揚げされる魚種、大きさがどんどん変わってきています。林正の看板商品である味醂干しに使用するサンマも、昨今のニュースから分かるように漁獲量は減り、サイズも小さくなってきていて生産可能な数が減ってきています。そのため、今後はこれまでのやり方に捉われず、様々な旬の魚を使った干物製造などに力を入れていきたいと思っています。



今後、人材採用については考えていますか?

若くてやる気のある人材ほしいね。新卒も中途も考えているし、子育ての間に働いてくれるパートさんとかも探してます。




HP制作や取材・インタビューを通して、最後に。

社員、市場職員、買受人、漁師、加工組合の職員、そして私たちインターン生、みんなと自然に打ち解けることができる社長。取材中にも、加工組合の職員さんや同業者の布施商店社長などのお話から、石巻や渡波地域でいろんなひとから愛されている存在だということが伝わってきました。

看板犬「こじろう」と社長

水産加工業や、石巻市渡波の魅力をたくさん教えていただきありがとうございました!


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