日本人とご飯の素敵な関係
例えば晩御飯がラーメンだけってなると、たぶん三日も続くかどうかわからない。
しょうゆ、みそ、塩とスープの味を変化させたとしても、一週間も耐えられるかどうか・・・。
焼肉をこよなく愛する人でも、三日は続かないだろうな。
ぼくは餃子が大好きだが、二日連続となるとちょっと辛い。
しかしご飯は毎日食べているのに何故か飽きない。
子供の頃から食べ続けているが、飽きたのでもう食べたくないと思ったことがない。
何が違うのだろうか。
味の濃さだろうか。
ラーメンや焼肉は味が濃いが、ご飯はあっさりしている。
それならうどんやそばもあっさりしているが、毎日食べるとなるも話しが違ってくる。
基本的に日本人はご飯が好きなんだろうな。
何百年も前から食べ続けている食物だ。
そう簡単に食べなくなるはずもない。
会社の同僚と焼肉を食べに行った時のことだ。
焼肉を食べに来たのだから、ぼくはお肉でお腹を膨らせたいと思うのだが、同僚の一人が大盛りのご飯を注文していた。
理由を聞くと、ご飯がないと焼肉が食べられないと言う。
ぼくは焼肉の濃い味をビールで中和させるが、その同僚はご飯にその役目をさせていた。
言い換えると、ラーメンも焼肉も味が濃過ぎるから、ずっと食べ続けることができないのだろう。
ご飯にはおかずの味をリセットさせる大切なポジションがある。
昔の日本ではご飯が主役だった。
ご飯がごちそうだと言われた時もあった。
現代はいろいろな国の食文化が浸透して、ご飯は主役の座を下された。
しかし重要な脇役として、今も日本人の食文化の中に根付いている。
と言うか、時代が移り変わっているのに、ご飯を大切に食べ続けている日本人もいい。
日本人とご飯。
切っても切れなかったこの関係は、これこらもずっと続いて欲しい。
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