石田三成と話しをしてみたい(後編)
ドラマAでは、主君である豊臣秀吉に取り入るために、知略をつくし、仲間のミスを密告し、事実を捻じ曲げて仲間をおとしめるような嘘を伝えていたと描かれていた。
ドラマBでは、ただただ真面目に職務を行い、彼の才覚が認められて、秀吉の信頼を得たことから周りの仲間の嫉妬を買い、裏切りにあったと描かれていた。
全く真逆な人物像だが、頭が良いことと、仲間の裏切りにあったと言う結果は共通している。
ドラマAもドラマBも、視聴者の評価を得るために誇張した脚本にしているのだろう。
本当はドラマAでもない、ドラマBでもない、もっと単純な成り行きだったのかもしれない。
三成がただ社交性がなくて、人付き合いが下手だったことは何となく想像がつく。
現代社会でもそんな人はいる。
そんな人は飲み会でもあまり自分を出さないから重宝されない。
だからそんな人たちが飲み会でも苦痛に思わないように、アルハラ(アルコールハラスメント)のような風潮ができた。
三成の時代にもアルハラがあれば、時代は全く違った方向に動いていたかもしれない。
とにもかくにも、飛んでもなく頭が切れた人だったのだろう。
力自慢の侍たちがゴロゴロいた時代に、知性で対抗しようとすれば反感も買ったことだろう。
このことについても、三成が現代に生まれていれば、もっと社会から必要とされる人物として扱われていただろう。
ひょっとしたら時代にそぐわず、自分の力を発揮できなきまま死んでいった、悲しい人だったのかもしれない。
そんな妄想をしていると、やはり彼に会って話しをしてみたくなる。
どんな人だったのか、自分の目と耳で確かめたい。
どうにかできないものだろうか。
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