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「保健室から見える親が知らない子どもたち」を読んで【読書感想文】

「保健室から見える親が知らない子どもたち」という本を読みました。

著者の桑原朱美さんは小中学校の養護教諭として長年勤務され、様々な生きづらさを抱える不安定な中学生への対応から生まれた「保健室コーチング」をされてきたそうです。


私は小学校でも一年生しか対応していませんし、息子はまだ小6なので中学生は私にとって未知の部分が多く、なるほど!と思うことばかりでした。


本に書かれている中学生のつぶやきが、ああわかるなあ…ということばかりで…
「LINEがかえってこないから私は嫌われているんじゃないか」「○○ができない自分はダメなやつなんだ」とか「今成績が悪いから受験できる高校がない」とか…

違うよ!とか、そんなことない!とか言いがちですが、筆者はNLPという心理療法を用いたコーチングで子ども自身に気づいてもらう問いかけをするんです。

どれも細かく書きたいところですがそれこそすごいことになるので一番気になったところを…


NLPでは「VAK理論」というものがありまして、

V(Visual)…視覚優位
A(Auditory)…聴覚優位
K(Kinesutic)…体感覚優位

感覚の優位性が人によって違う、ということなんです。

体感覚優位な子は体で感じるため、言語化に時間がかかったりするそうです。

世の中には視覚優位や聴覚優位な人が多いのですが、親や先生が視覚優位や聴覚優位で子どもが体感覚優位だと、「この子は理解が遅い」となってしまうことが少なくないと。


これを読んで、
もしかしてうちの子、体感覚優位だったりする?と思いました。
言語化が遅いし、言語にするのが難しいからすぐに「知らない!」と言うし、抱っこ抱っこだし。

でも、一つの感覚しか使っていないわけではなく三つの感覚をうまく使い分ける方もいるし、大事なことはタイプ分けをすることではなく、この瞬間に相手がどの感覚を使って理解しようとしているのか、表現しようとしているのかしっかり観察し、相手のペースを尊重しながらコミュニケーションをとること、と書いてありました。


実際診断してみても(ネットで無料診断できます)、この項目はVだけどこの項目はAだなとかあったので、きっちりタイプ分けをすることではなく、体感覚を使っている子はそうなんだ、と知れてよかったです。


中学生だけでなく小学生にも対応できることばかりですし、子どもとは関わりない、中学校はもうとっくに卒業した大人も読んで損はない一冊だなと思いました。


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