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旅にまつわる音楽を聞きながら、記事をお楽しみ下さい♪

ヨーロッパの温泉は、混浴が当たり前

日本で「温泉」といったら、どんな所を想像するだろう。
99%の方は、男女別れた男湯、女湯があって、のんびりする場所を想像されるかと思う。
それがヨーロッパの温泉だと、少し変わって来る。
まず、どんな温泉も大抵は混浴だ。

でも慌てないでほしい。
私達はビキニなど、水着を着て入浴する。
感覚として「プールようなお風呂=すなわちスパ」という言い方がしっくり来る。
そしてヨーロッパは、最近日本でも話題の「炭酸泉」が多いのが嬉しい。
いくつになっても、今後もヨーロッパ各地の温泉に浸かって行きたい。

シシィも愛した?!ゲッレールト温泉

さて、ハンガリーのブダペストもまた、温泉天国として有名だ。
チェスをしながらも温泉につかるほど、大の温泉好きという国民性は、日本人とも似通っているかもしれない。
たくさんの有名な温泉施設があったが、ピアノの恩師・岩田先生と私は、アール・ヌーヴォー建築が美しい、ブダペストの中でも特に格式高い温泉「ゲッレールト温泉」を選んだ。

迷路になりそうなほど館内は広かったが、どの場所も宮殿にいるような感覚だ。
水着でたたずんでいるのが申し訳なくなってしまう程の美しさだったが、お風呂に浸かったり歩きまわっている内に、そんな違和感はすぐになくなった。

皇女になり切って入浴するために、選ばれたビキニ

スタイルの良い先生は、シシィをはじめとした皇女が着用しそうな、純白かブラックのワンピースビキニかと思っていた。
しかし先生は、ショッキングピンクのワンピースビキニで登場された。
すらりと背の高い先生に、そのファッショナブルなビキニもまたよく合っていた。

私は、ブラックのボタニカルビキニを選び、少しでもエリザベート皇女や先生に近づけるようにした(つもりである)。

王侯貴族のように、まずはガイドブックにも載っていた有名な温泉で、身体を癒す。
先生とフランツ・リストやシシィの話をしていると、夜まで、その優雅で時がゆったりと流れる温泉に浸かり続けていられる気がした。

優雅な入湯タイムの後は

しかし、ぬるめのお湯でも身体はじわじわと暖まっていたようだ。
暑い日だったということもあり、さすがにのぼせて来た。
私達はお風呂から上がると、矢印に気づいた。
「この先、なんでしょう?」

導かれるように外へ出て行くと、そこには波のプールがあった。
老若男女がひしめき合い、そこは小さなワイキキビーチのようだった。
なぜか無料のカクテルまで頂けて、最初はそのカクテルを飲みながら優雅に波のプールを眺めていたが、せっかくだったら入りたいという気持ちが高まって来た。

矢印の先にあった、意外なアトラクション

「波のプールですね!先生、入りませんか!」
「本当に……?!」
「私、先生のボディーガードもしますので!」
先生はあまり波のプールではしゃぐことを普段されていないようだったので、私は先生のボディーガードも申し出た。
「それなら……入ってみよっか!」

ボディーガード付きということで、先生も一緒に入って下さることとなった。
久しぶりの人工波を楽しみたく、勢いこんでそのプールに浸かった。

童心に返って、ボディーガードをして

波プールは日本のそれより、実に大人向けだった。
「手加減」というものがあまりなく、
「サーフィンも出来ちゃうんじゃ……?!」
と思う程の大きな波も楽しませてくれる。

「理菜ちゃん〜!どこ?」
波で先生と離れ離れになることもあった。
しかし幸い、先生のショッキングピンクのファッショナブルなビキニは、とても探しやすかった。
「先生、大丈夫ですか?大きい波が来そうな時は、ここの手すりを持っておきましょう」
「名案ね」
こうして先生も大きい波にのまれることはなくなり、私は先生と共に笑い合いながら、波を楽しむことが出来た。

トレンドである内にセットで楽しんでほしい、温泉+@

温泉でまさか、波のプールまで楽しめたのにはビックリだった。
シシィが生きた、19世紀後半から20世紀始めは、夏でもまだ人工波のプールはなかったはずだ。
私は改めて、21世紀の夏にここ、ゲッレールト温泉を訪れられたことに感謝した。
時代のトレンドが変わり、波のプールが取り壊されるまでに、ゲッレールト温泉+波のプールを、ぜひセットで楽しんで頂きたい。

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