スペイン3 映画、そして時空の旅満載の、スペイン中部
旅にまつわる音楽を聞きながら、記事をお楽しみ下さい♪
中部といえばトレド、トレドといえば?
親友・みゆと私はポルトガルから再びスペインへ戻り、中部へと移動した。スペイン中部といえば、まず首都のマドリッドは誰も知っている大都市だろう。
そして、その近くにある古都トレドも、日本の京都のような存在だからか、人気が高い。
「エル・グレコ……すごくタッチが激しいね!」
「今まで見た絵の中でも、特にスケールが大きいというか……目力が違う」
イタリアやチェコで、少しずつ、でも確実に美術が好きになって来た私達は、教会のエル・グレコの絵画から中世にタイムスリップした。
学生都市サマランカでのお買い物
タイムスリップ気分は、同じ中部都市、サマランカでも続いた。
「この都市は音楽家にも人気で、シューベルトもここを舞台にした歌劇を作曲したんだって!」
「シューベルトって、あの“魔王“で習ったメガネの人だよね?」
中学の音楽の授業が好きだったというみゆは、当時のことを私以上に覚えていた。
学生都市だったこのサマランカで、私達はスペインの衣装をたくさん試着した。
「一着、思い出に買うんだったら、どれがいいかな?」
「理菜ちゃん、これからウィーンで一人暮らしだよね。料理のモチベーション上げるために、このフラメンコエプロンは?」
「可愛い!これは、料理する気になりそう!」
日頃から一緒にショッピングもするみゆは、私の好きそうなファッションもよく知ってくれていた。
こうして私は、スペインのフラメンコエプロンに身を包み、大学時代、ウィーンで少し、料理をする事になったのだ。
「大学生の町でエプロン買ってお料理、絵になる〜!」
盛り上げ上手なみゆに、この日も相当良い気分にさせてもらった。
映画の世界を楽しめる町
トレド、サマランカ以外にも、中部の町は特徴のある所が多い。
次に訪れたアビラは、2.5kmの長い城壁に囲まれた都市だ。
「この険しい城壁、なんだか、ロードオブザリングの2作目を思い出さない?」
「確かに!じゃあ、私達はホビットのフロドとサム気分でここを歩いたらいっか」
強く吹き荒れる風が、私達の冒険心をますます膨らませてくれた。
よっぽど私達が楽しそうに散策していたからか、すれ違う人達は笑顔で挨拶をしたり、話しかけたりしてくれた。
約2000年前に作られた水道橋があるセゴビアもまた、映画「白雪姫」のモデルになったアルカサル城がある、個性的な都市だ。
14世紀に建てられたアルカサル城は、崖の上のお城ながらとても優美で、この頃のスペインが戦いとは無縁で「無敵艦隊」の国だったことを思い出させてくれる。
ディズニープリンセスも大好きだった私達は、白雪姫のお城をバックに姫と王子ポーズで撮影をすることを思いついた。
「どっちが姫でどっちが王子?」
「私、ショートパンツだから王子やるわ。理菜ちゃんワンピースだから、白雪姫でしょ」
この時、初めて撮影した「王子と姫」ショット。
実は社会人になった今も、海外を旅した時は密かに実行している。
スペイン中部といえば、どうしてもマドリードとトレドのみが注目されることが多いが、サマランカ、アビラ、セゴビアも、時空の旅をしたり、映画の世界に浸れりと盛りだくさんだ。
時間をかけて回れば回るほど、このスペイン中部の魅力に触れられると思う。
中部のハイライトは、首都マドリードで
「いよいよ、首都マドリードだね!」
「もっと時間かけて回りたいのに、プラド美術館や数カ所で、フライトの時間が来るのが悔しいなぁ……」
早くからバイトを始めていたみゆは、バイト先で重宝され、10日以上の休みを取ることが出来なかった。
「また絶対、2人でゆっくりスペインに来よう」
「うん。理菜ちゃんの兄弟の家が、マドリードとバルセロナにはあるもんね」
「プラド美術館見た後ハビと待ち合わせだから、みゆも兄弟になってみてね」
「任せて。かっこいいハビ君、会えるのが楽しみ!」
こうして私達は、スペイン中部の時空と映画の旅を終え、いよいよ首都マドリードへ向かった。
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