「引き出す力」で変わる!ひとりでがんばらない人の3つの力の引き出し方
私は製造業で5年以上チームリーダーを務めてきましたが、つい最近まで「自分で全部やらなければ」という思い込みに囚われていました。
残業は当たり前、休日出勤も頻繁。
若手の育成はうまくいかず、自分の時間も取れない。そんな日々を過ごしていました。
特に苦労したのは、営業部門からの厳しい要求と、若手社員の育成でした。メンバーに任せてもなかなか思うようなアウトプットが出せず、その度に私が一からやり直す。
そのプレッシャーで、ますます自分で抱え込む悪循環に陥っていったのです。
ある日、上司から言われた一言が私の考えを大きく変えました。
「頑張りすぎて、周りの力を潰していない?」
この言葉を聞いたときは
「私はこんなにひとりで頑張っているのに?」
と反発を覚えました。
ですが冷静になって考え始めたのをきっかけに、
私は「引き出す力」の重要性に気づき始めたのです。
「引き出す力」には「自分・AI・仲間」の3つの力があることに気づきました。
今日の記事ではこの3つを順に紹介します。
自分の力を最大限に引き出す:セルフマネジメントの極意
まず始めたのは、自己理解です。
自分の強みと弱みを客観的に分析してみました。
私の場合、人とアイデアを結びつけることが強み。
一方で、細かい数字のチェックや書類作成が弱みでした。
この自己理解が、後のチームマネジメントの改善に大きく役立つことになります。
また、自分の仕事の棚卸しも行いました。
毎日の業務を記録し
「本当に自分がやるべきこと」
「他の人に任せられること」
を分類。
すると、私の時間の約40%が、実は他の人に任せられる業務だったことが分かったのです。
更に注力したのはメンバーモチベーション管理です。
「すべてを完璧に」
という考えを手放し、
「チームの力を借りながら」
という考えに切り替えました。
すると不思議なことに、肩の力が抜け、より効率的に仕事ができるようになりました。
休息の重要性にも気づきました。
以前は「休むことは弱さの表れ」と考えていましたが、
今は意識的に休暇を取得し、心身のリフレッシュを図っています。
その結果、仕事への集中力も高まりました。
AIの力を味方につける:現場で使える実践テクニック
次に取り組んだのがAI活用です。
最初は懐疑的でしたが、安宅和人さんの講演で
「今がちょうどAIが人間の能力を超えているタイミング。
近い将来にAIの能力を使いこなさない人は、
移動において車を使わない人と同じ。」
という言葉に大変な衝撃を受け、積極的に使ってみることにしました。
日報作成や会議議事録の要約などで使ってみると、驚くほど業務効率が上がりました。
具体的には、1日あたり約1.5時間の作業時間削減に成功したのです。
特に効果を感じたのは、プロンプトエンジニアリングの習得です。
AIに適切な指示を出すコツを掴むと、報告書の下書き作成や業務マニュアルの整備が格段にスピードアップしました。
例えば、従来3日かかっていた月次報告書の作成が、半日で完了できるようになりました。
私のチームでは、単純作業の自動化にも積極的に取り組みました。
例えば、日次の売上データ集計をAIで自動化したところ、チームメンバーの作業時間が1日あたり2時間も削減できました。
この時間を、より創造的な業務や技能向上のための学習時間に充てることで、チーム全体の成長スピードが加速しました。
他人の力を引き出す:チーム育成の新しいアプローチ
最も大きな変化は、リーダーシップのスタイルです。
以前の私は「指示を出して従わせる」というスタイルでした。
しかし、メンバーとの1on1を定期的に実施し、彼らの考えや意見を積極的に聞くようにしたところ、チームの雰囲気が劇的に変わりました。
例えば、新入社員のA君は、最初は消極的でしたが、彼の得意分野であるデータ分析を任せてみたところ、生産効率を改善する素晴らしい提案をしてくれました。
また、ベテラン社員のBさんには、新人教育のマニュアル作成を任せました。
現場経験20年の知識を活かした、実践的で分かりやすいマニュアルができあがり、新人の習熟度が大幅に向上しました。
このように、メンバー一人一人の強みを活かす機会を意識的に作ることで、チーム全体の成長を実感できています。
特に重要なのは、失敗を恐れない文化づくりです。
「失敗は学びの機会」
という考えを共有すると、チャレンジを推奨する雰囲気が定着してきました。
「引き出す力」がもたらす具体的な変化とメリット
引き出す力を意識するようになって嬉しかったのは、
メンバーから
「仕事が楽しくなった」
という声を聞けるようになったことです。
私自身も、以前のような重圧から解放され、より創造的な仕事に時間を使えるようになりました。
休日には家族との時間も確保できるようになり、心身ともにバランスの取れた生活を送れています。
子どもからは「表情が明るくなった」と言われました。
明日から実践!3つの力を引き出すアクションプラン
皆さんも、明日から始められることがあります。
まずは、自分の仕事の中で「誰かの力を借りられそうな部分」をリストアップしてみてください。
次に、AIツールを1つ選んで、単純作業の自動化に挑戦してみましょう。
具体的なステップとして、以下のような30日チャレンジをお勧めします:
Week 1: 自己理解と業務の棚卸し
Week 2: AIツールの導入と基本的な使い方の習得
Week 3: チームメンバーとの1on1開始
Week 4: 権限委譲と結果の振り返り
私の場合、最初の30日間は
「1日1つ、人やAIに任せること」
を目標にしました。
最初は不安でしたが、この小さな積み重ねが、現在の効率的なチーム運営につながっています。
失敗談も正直に共有しましょう。
AIに任せた業務で誤った結果が出たこともありましたし、
権限委譲したプロジェクトが遅延したこともありました。
しかし、そのような失敗が、かえってチームの成長につながったのです。
大切なのは、完璧を目指さないことです。
誰かに任せることで多少の失敗があっても、それは成長の糧となります。「引き出す力」は、決して一朝一夕に身につくものではありませんが、一歩ずつ実践することで、必ず成果は表れてきます。
私の経験から言えることは、「引き出す力」を磨くことは、単なる業務効率の向上だけでなく、働く人全員の人生を豊かにする可能性を秘めているということです。
あなたも、今日から
「一人で頑張りすぎない」
新しい働き方を始めてみませんか?
きっと、想像以上の可能性が広がっているはずです。そして、その一歩を踏み出す勇気が、あなたとチームの未来を大きく変えることになるでしょう。
今回の記事、いかがでしたでしょうか。
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