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【読書メモ】ジェリー・Z・ミュラー 『測りすぎ』22

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読書メモ

PartII 背景 5プリンシパル、エージェント、動機づけ

  • 外的報酬と内的報酬

    • 外的報酬だけで考えるのは単純すぎるし、内的報酬にのみ突き動かされると思うのも甘すぎる
      →どんな場合に、これらの動機が最も効果を発揮するのか?

    • 内的モチベーションの「クラウディングアウト」
      →金のためにやっているとほのめかされて、自尊心を傷つけられてしまう

    • 実際、プリンシパルはエージェントのアウトプットの「多様性」から利益を得ており、そのアウトプットの多くは、はっきりと見えやすかったり、測定しやすかったりするものではないと、プリンシパル=エージェント論者は指摘した

    • 反対もあったが、インセンティブや外的報酬、ニュー・パブリック・マネジメントなどはすでに広く浸透していた

感想

金銭的報酬を与えるとかえってやる気を損なう話はいくつか聞いたことがあります。人間は、金銭的報酬だけでも、意思や熱意だけでも、動くものではありません。人と人との関係性において、何が動機になって動くのかが決まると思います。

例えば、危機的なときの人助けは、ほとんど報酬のことなど考えていないと思います。やはり、そこには、本能的に手を差し伸べてしまう何かに突き動かされてしまうのだと思います。こういうときに、金銭的な報酬を与えられてしまうと、自分の行為が利己的なものだと思われているように感じられて、不快感を感じてしまうのではないかと思います。

測定で利益が得られるわけではないとしても、なお測定を続けてしまうのは、そのわかりやすさ(=説明のしやすさ、納得しやすさ)に存在するのただと思います。それだけ、測定は根が深い問題なのだと思います。

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