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【読書メモ】ジェリー・Z・ミュラー 『測りすぎ』40

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読書メモ

PartIII あらゆるもののご測定? ケーススタディ 9医療

  • アメリカの医療制度を格付けする

    • アメリカの利用制度を特徴づける際に用いられたもっとも影響力の大きな実績基準

      • WHOの『世界保険報告2000』から取られたデータ

        • 実際の医療効果は25%しか考慮されていない

        • 基準そのものが机上の空論だが、順位(37位)をつけられたという事実が、見せかけの客観性と信頼性を与えただけ

        • 実績のランキング自体が欺瞞

        • 死亡率や平均余命は、医療制度以外(文化や生活習慣など)の要素に左右される部分のほうが大きい

感想

どんなものでもそうですが、データを見るときは、何をどのように測ったかを確認しないと、思い込みで数字を見ることになります。自分がバイアスにかかっているかもしれないという認識を常にもっておかないと、数字をみるときに足元をすくわれることもしばしばです。

数字は客観的とはよく言いますが、数字を取る測定自体に目的なり意図があり、それらにしたがって数字は「作られる」という側面もあります。もちろん、測定された数字や分析自体には誤りはないでしょうが、測りたいものを測って数字にしている時点で、その数字はバイアスにまみれているといっても過言ではありません。

数字がもつバイアスを見抜くためにも、何をどのように測定したのかを必ず確認することが必要だと思います。

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Tomoko Nakasaki(中崎 倫子)
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