【読書メモ】細谷功『「具体⇔抽象」トレーニング』36
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読書メモ
第5章 「具体↔抽象ピラミッド」で世界を眺める
専門家と素人の関係のメカニズム
専門家:より具体的な情報や知識を「細かいメッシュ(網目)で」持っている
→素人が行う「おおざっぱな議論」や「過度の一般化」を嫌う自分の知っていることは細かく分けて考えるが、知らないことは一般化してしまう
SNS上のコミュニケーションへの対応
議論の噛み合わなさに潜んでいる「根本的課題」とは?
→抽象と具体のレベルの違いが認識されていない抽象レベルの「幹」のメッセージを伝えたい人は、具体レベルの例外的な事例を切り捨てて、「極論で言い切る」
齟齬を減らすには、抽象の言葉に、どんなメッセージが込められていて、どんな前提条件を明確にする
現実重視の人は、概念的な理想論を不快に感じる
→しかし、理想論とは、長期的なあるべき姿を描くことが基本にある原則と例外でも、同じことが起こる
感想
専門家はよほど確証がないかぎり、断言することを避けると思います。それは自信がないからではなく、より具体的な知識や経験を「細かいメッシュ(網目)」で持っているため、一般化しても例外が出てしまうことに気づいているからだと思います。
ただ、非専門家に、一般論を完全には示さないまま、「あれも例外、これも例外」といってしまうと、非専門家は混乱してしまうので、あえて例外を言わないこともあります。そのあたりは経験によるさじ加減なのだと思います。
統計学には、「代表値」(平均値、中央値、最頻値)があり、各データを要約してものです。この代表値は集団の性質を要約したものですが、個々のデータの性質は捨象してしまっています。データをみるとき、度数の分布を見ないと判断を誤ることがあり、抽象だけ見て判断する危険性と通じるものがあります。
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