【読書メモ】細谷功『「具体⇔抽象」トレーニング』46
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第6章 言葉とアナロジーへの応用
「折り曲げの法則」からわかること
演習問題:「成功」の反対語は?
メモ執筆者の回答例
不成功、失敗
「失敗」は一般で言われるように「成功」の反対語なのか?
成功と失敗を対極の関係と捉えれば、真ん中が「成功でも失敗でもない状態」
「成功でも失敗でもない状態」の点を折り目にして、両端に合わせる形にすると、「成功」と「失敗」が同じ場所で重なる
→「やる」か「やらない」かの対立になる(図63)
他の「折り曲げの法則」の例
5億円の資産と5億円の借金
5億円の借金は信用がないとできない
「5億の借金から資金5億を作る」ほうが、「3000万円の住宅ローンを返済してゼロにする」よりも簡単であるという考え方もできる
愛と憎しみ
「膨大な時間や気を取られている」という点では同じ
★5つと★1つ
カスタマーレビューのレーティングでの★5つと★1つ
→感情的要素が強い★3つ
→感表的なものが動かなかったという解釈もできる★4つと★2つ
→比較的冷静に物事を観察する人に多い評価といえるのではないか
長所は短所に、短所は長所に
「自分の短所を矯正するのではなく、活かせる環境に身を置くことで長所に変える」という視点を与えてくれる
不平不満を爆発させる人と創造的アイデアを量産する人
両者とも「問題を見つける」ことが得意
進んでいると遅れている
リープフロッグ(遅れている国のほうが進んでいる国よりも先に行くことになる)
時代が変わるときは、専門家よりもむしろ素人の方が対応が速くなる
感想
両極端のものは実は似ているという話で、アリストテレスの「中庸」と少しだけかぶる話だと思いました。例えば、「勇敢」は「無謀」と「怯懦」の中間にあり、「無謀」と「怯懦」のどちらに偏っても悪徳になります。アリストテレスはバランス感覚の意味で言ったと思いますが、発想は「折り曲げの法則」と似ていると思います。同様に「過ぎたるは及ばざるが如し」という言葉も同じであると考えられます。
借金もいい借金と悪い借金があると思います。よい借金はそれを元手に更に利益を出せるような借金(投資的な借金)であり、悪い借金は消費するだけで何も生み出さない借金であると言えます。
財務諸表のなかに「貸借対照表(Balance Sheet)」がありますが、その資産と負債の対応で見てみると、借金は資産であることがわかります。そのような視点から見ると、「借金」の概念にも別の切り口があると考えられます。