【読書メモ】ジェリー・Z・ミュラー 『測りすぎ』11
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読書メモ
PartII 背景 3測定および能力給の成り立ち
測定基準の暴挙は、どうして起こったのか?
能力給の期限の一部
ヴィクトリア朝時代のイギリスの政策決定者たちが最初に思いついた
自由党議員ロバート・ロウが提案した政府から学校への財政援助
マシュー・アーノルドは、ロウの計画に反対した
市場向きの基準を暮らしのほかの領域にまで拡大することに対して常に警告を発していた
学校の目標は「全般的な知的育成」であると主張
生徒は論理的思考を教えられずに、詰め込み教育を受けていた
教育を機械に喩えた考え方は、その後数十年にわたって波のように寄せては返し、20世紀末に上げ潮となった
そのたびに、標準化された測定結果に報酬を結びつけることで生じる測定不可能のコストについて指摘されている
感想
測定するときは、「何が測定できて、何が測定できないか」を知っておかなければならないと感じました。
数値化による単純化によりこぼれ落ちてしまうものは多々あると思います。しかし、数値化のわかりやすさから、それらを考えないようにしているのかもしれません。
アンケートやレビューなど、ありとあらゆるところに測定があり、それを基準に判断して生活しています。定性的なデータを無理やり標準化して定量化してしまった弊害はそこかしこにありそうです。数字を見てぱっと判断して思考しないという事態が起こっていそうな感じがします。
いまは、数字で判断するのが当たり前すぎてしまって無意識のうちにレートなどの数字で判断してしまいますが、そのこぼれ落ちたものを感知するのが、まさしく「センス」であると思います。
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