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【読書メモ】吉田満梨, 中村龍太 『エフェクチュエーション』33
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読書メモ
第6章 パートナー獲得のための行動:問いかけ(asking)
パートナーに対する2つのアプローチ
起業家はどのようにパートナーのコミットメントを獲得する行動を起こせばよいのか?
→問いかけ(ask or asking)⇔売り込み(selling)
コーゼーションに基づく「売り込み(selling)」
事業アイデアがいかに優れているか積極的に説明することで、事業アイデアやビジョンを売り込みことが重視される
コミットメントを獲得しようとする行動の結果は、成功か失敗かのいずれか
基本的には、一人のパートナー候補に対して一回きりの交渉が想定される
エフェクチュエーションに基づく「問いかけ(asking)」
アイデアは起業家自身の「手持ちの手段(資源)」と「許容可能な損失」に基づいた「何ができるか」(暫定的なもの)
どのようなコミットメントであれば可能かを繰り返し問いかける
どのような形であれば相手とともに未来を創っていくことができるか、をオープンに問いかける(asking)ことが重視される
起業家は、相手の話をより多く聞くことが、極めて重要になる
→相手にとっての許容可能な範囲はどこまでか、どのような手持ちの手段(資源)を相手は持っているのか、といった点に理解できて初めて、お互いにとって意味ある取り組みを共創できるといえる
感想
コーゼーションでのパートナーシップの獲得方法しか知らなかったので、エフェクチュエーションのでのパートナーシップの獲得方法は斬新に映りました。本当の意味での「パートナー(=協業者)」という感じがします。
コーゼーション的な考え方だと、どうしても、パートナーは「手段」になってしまって対等な関係でなくなってしまうような感じがします。コーゼーションがヒエラルキー的な関係性、エフェクチュエーションは対等な関係性を構築しているような印象があります。
どちらがよいかというのは状況次第で、物事を計画的・効率的に進めていきたいならコーゼーション型、創発を誘発したいならエフェクチュエーション型がよいのではないかと思います。
その場にいた人で即興で曲を演奏するような感じに似ていると思います。エフェクチュエーションのほうが、難易度が低いように見えて、実は高いのかもしれません。そう思ってしまうのは、自分がコーゼーションの発想・手法に毒されているからかもしれません。
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