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【読書メモ】細谷功『「具体⇔抽象」トレーニング』41
読んだ本
読書マインドマップ
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読書メモ
第6章 言葉とアナロジーへの応用
言葉の定義と抽象化
言語とは?
人類が抽象化によって生み出した最大最強のツール
言語を抽象化の産物と見ることで、言葉について改めて考えてみる
「行動」という言葉の定義を明確にする
演習問題:「考えるだけでなく行動しなければ意味がない」「いつまでも時間をかけて計画していないで、早く行動に移せ」という言葉を耳にするようになった。このときの「行動」とは何を意味するのか?「行動」という言葉を定義せよ。
解答例(読書メモ執筆者の考え)
タスクに落とし込まれた行動を実際に行うことは行動だが、タスクに落とし込むこと自体は行動ではない
決められたタスクを実行するのは行動だが、分担を決めるのは行動ではない
取引先に連絡するのは行動だが、誰に連絡するかを決めるのは行動ではない
「Aは◯◯であるが、✕✕ではない」と表現は、それぞれの解釈の違いによるコミュニケーションギャップを防ぐために大切
感想
「Aは◯◯であるが、✕✕ではない」と表現は、言葉の説明ではなく、具体例を挙げることで、コミュニケーションの齟齬を防いでいるのだと思います。言葉の説明だとまだ抽象度が高く、コミュニケーションのギャップを防ぐには力不足なのだと思います。
言葉を定義することはコミュニケーションを行ううえで大切なのですが、言葉を定義してから議論することが嫌われることがあります。それは、相手とのコミュニケーションギャップを埋めるために言葉の定義をするのではなく、相手の定義の不備を叩いて自分が優位な立場に立つために、言葉の定義を行うような場合です。
いわゆる「ロジハラ」に該当すると思いますが、正論を背景に、相手がいかに劣後した存在であるかを示すためにロジックを使うと、相互的なコミュニケーションそのものがなりたたなくなり、ただ優位に立った人に押されて話を聞き続けるだけの、不毛な結果に終わってしまうと思います。
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