【読書メモ】アクセンチュア 消費財・サービスグループ著・上原優編著『外資系コンサルのリサーチ技法(第2版) 』27
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読書メモ
第2章 10のリサーチ技法②『情報をつくる編』
アンケート調査
ステップ②:調査の規模感(サンプルサイズ・設問数)を決める
A母集団を選ぶ→Bサンプル数を決める→C設問数を決める
サンプルサイズを決めるには、母集団(アンケートを取りたい対象のセグメント)を選ぶ必要がある
A母集団を選ぶ:仮説の広さに対応できるよう母集団を設計する
母集団を設計するポイント
目的と予算感のバランスを見て適切な広さを確保する(仮説は外れることもあるため)
調査から得られた情報で最終的に何を実現したいのか、で母集団が変わる
Bサンプルサイズを決める:サンプルサイズはやりたい分析の細かさで決める
サンプルサイズは、「どんな分析をしたいか」に密接に関わってくる
一般的には1セグメントあたり100サンプル以上が望ましいとされる
分析したい切り口が細かくなるほど、サンプルサイズは大きくなる
調査のサンプルサイズはセグメントごとに均等に割当られるため、実際の人口動態とは異なる
→層化抽出法や多段抽出法といったサンプリング手法を併用するアンケート結果を正しく読み取るには、出てきた数字をそのまま使わない
→分析したいセグメントごとの数字のみを使う
→全体の数字を出したいのであれば、実際の人口動態の分布をかけ合わせて算出する
感想
アンケート調査で参考にしているのは、中野さんの『マーケティングリサーチとデータ分析の基礎』です。調査会社の大手マクロミルの方が書かれている本だけあって、調査設計について『外資系コンサルのリサーチ技法(第2版)』よりも詳しく書かれています。標本誤差なども書かれています。アンケート調査を自分でするときには、こちらの書籍も並行して読むとよいと思います。
ダメなアンケート調査は、母集団の設定があいまいだったり、サンプリングが偏っていたりするものが多いです。例えば、大学生の意向調査なのに、自分の所属している大学の学生だけを調べた調査などが該当します。
サンプルサイズも、あまりに小さいと、母集団との誤差が大きくなるので、正しく母集団を推測できません。また、『外資系コンサルのリサーチ技法(第2版)』にも書かれているように、セグメントごとに均等に割り付けた場合、調査対象全体を反映するものではないので、注意が必要です。
層化抽出法、多段抽出法については、埼玉県のサイトが詳しいです。(埼玉県のサイトでは、多段抽出法の例として、二段抽出法で説明しています)