【読書メモ】ジェリー・Z・ミュラー 『測りすぎ』35
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PartIII あらゆるもののご測定? ケーススタディ 8学校
意図せぬ影響
NCLBテストと説明責任の手法がもたらした意図せぬ影響
→測定執着に特徴的な落とし穴の実例がいくつも見られる授業時間を共通テストの科目(数学と英語)にばかり費やす
テストに必要な技術にばかり重点を置く
付加価値テストがもっとも有益なのは「重要度が低い」とき
→評価の主要な基準にしてしまうと、ねじれたインセンティブが生まれてしまう上澄みすくい:学力の低い生徒を「障害児」として再分類する
共通テストを通じた測定実績の重視は、テストそのものの予測妥当性を崩壊させてしまう(=テストが本来測るはずだったものを測らなくなる)
感想
測定執着とは、ありのままを測定するのではなく、望ましい数字になるように、測定の方法を変えてしまうことだと思います。見えているのは数字だけであるため、そのようなことが起こるのだと思います。
測定執着とは、測定自体が目的となり暴走している状態のことを指すのだと思います。測定そのものが悪いのではなく、測定される数字を絶対視するとき、測定への執着は始まるのだと思います。
測定がもっとも有効なのは「重要度が低い」ときとありますが、数値データは参考程度に、仮説を検証するため程度の使用にとどめておいたほうが、測定の良さを活かせるのではないか、と考えてしまいます。
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