【読書メモ】ジェリー・Z・ミュラー 『測りすぎ』46
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読書メモ
PartIII あらゆるもののご測定? ケーススタディ 10警察
警察でも測定の重要度は高い
アメリカの凶悪犯罪は、1990年代初頭から減少傾向にある
警察の変革(測定基準の増加、とりわけ「コンプスタット」の導入)
コンプスタット:犯罪分析と説明責任のシステム
犯罪統計の正確性と信頼性に対する疑問は生じている
現場にいる警察官が受け取るメッセージは、犯罪報告件数が増えると罰則を受けるかもしれない、ということになる
→数字いじりへとつながる重犯罪が軽犯罪にされてしまう
アメリカだけでなくロンドンでも同じ問題が存在する
感想
数字を組織・人物評価に直接リンクさせてしまうと数字いじりにつながってしまうことは、教育現場や医療現場で見てきたとおりだと思います。
誰でも処罰を受けるのは嫌ですから、いかにして処罰を受けないか、ということに汲々としてしまうのだと思います。きつい言い方をすれば、自分たちの保身のために数字いじりをしてしまうということなのですが、そもそも、人間の心は弱いもので、理性があり合理的な判断をするという前提そのものに問題があるのではないかと思います。
ただの数字いじりだけで終わればまだマシですが、市民の生活にも影響を及ぼす可能性のことを考えると、むやみに測定された数字と組織・人物評価に直結させてしまうのは、害が大きいように感じます。
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