【読書メモ】ジェリー・Z・ミュラー 『測りすぎ』33
読んだ本
読書マインドマップ
読書メモ
PartIII あらゆるもののご測定? ケーススタディ 7大学
測定基準からのメッセージ ― 大学は金を稼げるようになるところだ
測定基準そのものが発するメッセージ
測定基準の正確性や信頼性よりも、もっと重要な問題
大学スコアカードは、大学教育を経済的側面からしか見ていない
→投資利益率的な考え方
金銭的な投資利益率だけに焦点を当てた測定基準の危ういところ
→非常に儲かるキャリアを最も優秀な卒業生に勧めることは、国家にとって最善の道なのか?知的な豊かさを得られる人生に備えさせることも、大学の果たすべき正当な役割の一つ
感想
日本の大学でも、就職率が問題になったりするので、アメリカの大学と状況は同じだと思います。大学での勉強や研究などほとんどどうでもよくて、卒業してよい企業に就職することだけが関心事であるようにも見られます。もちろん、日本の場合は、新卒採用で失敗したら後がないという強迫観念的なもののあり、学生さん本人や保護者の方を責められないように感じます。
このような状況を見ていると、「大学とは何なのか?」という思いがしてきます。研究も、(経済的な意味で)何かの役に立たなければならないという圧が、日本でも強いと感じています。研究なんて、そう簡単にすぐに結果が出るようなものばかりではないと思いますが、この部分の説明は、学問・学術に対する信用力がないと、かなり難しいと思います。
この記事が参加している募集
最後まで読んでくださった方ありがとうございます。よろしければサポートいただけますと幸いです。本を買い、noteを書き続け、読書文化の輪を広げるために使います。