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手術からもうすぐ1年、わたしの声はどうなったのか?

顎下の腫瘍の手術から10カ月が経った1月末、ようやくハンブルク大学病院の耳鼻科にある「リハビリ外来」を受診することができた。手術後、わたしの滑舌や声、嚥下には問題が残り、回復のための診察を心待ちにしていた。しかし、その道のりは平坦ではなかった。

もともと半年以上待ちの予約だったが、直前に予想外の事態が起きた。受診の2週間前に電話で確認をとるよう指示されていたので、指示通りに連絡し、日時と持ち物の確認を済ませた。ところが、受診の3日前に「電話がつながらないので予約をキャンセルします」とのメールが届いたのだ。すぐに折り返して確認すると、電話口のスタッフは「予約はちゃんと入っていますよ。予約の確認の電話もいただいています。予定通りの日時にいらしてください」と言う。

しかし、念のため先ほど来たメールにも「確認の電話もしましたし、今もう一度電話をしてあなたの同僚と話しましたが、予約は入っているそうです。そもそも、病院からの着信履歴もありませんし、予定通りに伺います」と返信した。すると、5分後に再び電話があった。

「実はスタッフに不幸があって、人手が足りないので誰かの予約をキャンセルしなければならなかったんです」

わたしは言葉を失った。

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