4.「あなた、子どもは嫌いなの?」
秋祭りの最終日。
義理母に言われた一言。今でもこの一言が引っかかっていてなかなか取れない。
3人目を出産してからの産後が大変で、新しい仕事も上手くいかず心もズタズタの中、長男のイヤイヤ、次男が熱を出す。こんな状態の中、私の心は余裕などない。ましては、考える時間も自分の時間などもなかった中にこの一言だった。
「はい。嫌いです。」
と言いかけた自分がいた。さすがに子どもの前なので言わないでいたが、私の心の言葉は「YES!」と叫んでいた。
子どもの4〜5歳は、可愛くて自分でできる年齢だからこそ、自分の主張も激しい。ましては、長男は祭りに行きたいが、行けないからばあちゃんに甘えて祭りに行ってきてただただ好きなものを買ってもらうというのがしたかっただの長男。ましては、夕飯は家ではなくばあちゃんの家で食べるという始末。
当時の私は、休日は家族で食べるのが絶対という頭だった。平日は、パパも仕事で一緒に食べることができないなので休日だけは家族で食べる時間を作りたかったという想いがあった。
「ダメ。」
と答えたら義理母からの説教が始まった。色々言われていたが全く頭に入ってこなかったが、義理母の今までの不満をズラズラと言われた。
「そんなに可哀想と思うなら自分が育てれば?責任がないからそんなことが言えるんだよ!まして、自分の主観を入れてくるな!」と思いながらただただ黙って聞いていた。
子どものイヤイヤは、本当にイラッとすることが多い。2歳のイヤイヤはまだ可愛いもんだが、3~5歳になるとデキるのに構って欲しくてやらないとか、ただ単純にやらないとかその日の気分で変わってくる。まして、忙しい時にやらないとか、突拍子つかない行動をすることも多々ある。
なかなかご飯を食べない。
なかなかお風呂に入らない。
なかなか寝ない。
なかなか靴下を履かない。靴下を履いたと思えば「これが違う。」
履きたい靴がない。
好きなお菓子ではない。違う。あれが食べたかった。
次男、三男のイヤイヤ期を見て、長男のイヤイヤ期があれだったのか?と思いながら下2人のイヤイヤ期の対応をしている。
もちろん、子どもが嫌いなわけではない。
ただ、「子育ての余裕」がないということを理解して欲しかった。
産後で始めたフルパートの仕事もなかなか仕事に慣れず、社員さんにはイジメられ、このストレスを吐く場所も時間もなくストレスを抱えていた。そんな中の三男の育児に上2人の育児。正直、あの時の記憶がない。断片的にあるが消えている。そのぐらい自分の時間がなかった。
自分の時間がないとこんなにも仕事にも影響が出るのかと思うぐらい、仕事が全くできなかった。いや、正確には社員さんのつまらない意地で情報が回ってこないので、仕事もよく分からない状態で仕事をしていた。
その仕事は、逃げるようにして辞めた。
いいことも悪いことも全て「ダメ」と言われ自分でもよく分からなくなった。残ったのは、すっかり自信を無くした自分がいた。
でも、この経験を通じて「ダメ」という言葉は人間を壊してしまうということに気付いた。
「私らしい働き方ってなんだろう?」
この時から、模索している。
育児に仕事に時々、ワタシ。
一生答えの出ない問題にワタシは、今でも答えを探している。