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カミーノ巡礼で考えたこと:自分と他人の境目について
昨夜、所属するオンラインのグループで、カミーノ巡礼の体験をシェアする会をしました。
その中で「時間も空間も、誰かと自分も、あってないような感覚を覚えた」というところに興味を持ってもらえたので、それをきっかけにもう少し書いてみたいと思います。
誰かと自分の境目が、曖昧になる感覚について。
到達地サンティアゴ・デ・コンポステーラの大聖堂、祈りの部屋で腰を下ろしたときの感覚については、以前の文章に少し
【カミーノ0日】北京の夜景を眺める
飛行機の長時間移動は、思った以上に体にこたえました。
早々に窓際の席をゲットできたのはよかったけれど、飛行機に乗り込んでみて、隣を体格のいい西洋人のおばちゃん2人にブロックされてて「ハーイ」と言われた時には、さすがにちょっと後悔しかけた…!
でも、眠れずにふと見たら、窓の外に美しい夜景が広がっていました。調べてみたらちょうど北京を通過するところ。
そうだ、この風景を見るために、ここに来たんだ
【カミーノ0日】地上の星
地上の星
イスタンブールの夜が明ける
この瞬きを
父に見せたや
父の声
「今しかできないことをせよ」
抱きしめており旅路の空で
今しかできないことをしろ、というのが、亡き父が残してくれた、3つの教えのうち1つです。
高校3年生のとき、北海道に1週間の一人旅に行きたいと言い出したとき、母は反対しました。でも父は何も聞かずに賛成してくれて、出発前に「これでカニでも食ってこい」と1万円札を差し出し
【カミーノ1日目】縁あった人とのひととき、そしてボンカミーニョ
ポルトからヴィラニーニョ、予定通り終了
16時着だが、予約のおかげでスムーズにアルベルケに入れました。
初・カミーノ道順の黄色矢印発見
初・巡礼者メニュー体感
初・ポルトガル式コーヒー
人生初に満ちていて、体感的に長く感じられた1日でした。
本日の一番は、やはり人生は、ご縁のあった人と、ひとときを共有できる悦びに尽きるということを再認識したこと
この道であっているかな?と地図やアプリを広げて
【カミーノ2日目】足のまめ、人との関わり、柴漬けonクリームチーズ
どんな人生も、究極的には人との関わりが全てなんじゃないかとこの頃考えている。人生っていう自分の Google フォトを、袖擦りあったジブン以外の魂との笑顔で満たしていければ、安らかに人生を閉じることができるんじゃないだろうか。てか、それしかないのかもしれない。
そんなことを考えながらカミーノを歩いています。
この日出会ったブルガリア人女性は55歳(そうは見えないけれど、それはたぶんお互い様)。
【カミーノ3日目】ブラックバード、巡礼を予祝する
バルセロスからポンテ・デ・リマまで
朝一回目のカフェで、なんとトイレにスマホを置き忘れました。可愛い女の子二人組の巡礼者が届けてくれました。
ぷりっとしたお尻に見とれてる場合じゃないよ、巡礼ですよ。
お礼にキャラ絆創膏プレゼントして、また別れました。
「巡礼路で、また」
炎天下
歩いて歩いて、歩行距離が30キロを超えた頃のこと。
鈴を鳴らすようなブラックバードの鳴き声が、「ボンカミーニョ、ボ
【カミーノ4日目】切れないハサミ、羊の群れ、各々の人生
ポンテ・デ・リマからフォントゥーラまで
朝ご飯も食べずに歩き始めて、早2時間。たどり着いたカフェはまさに田舎の雑貨屋。日本だったら、昭和30年代のボンカレーとか、埃の積もった祝儀袋とかが置いてありそうな雰囲気だ。
しばらく待って、バケツを抱えたおばちゃんが現れた。コーヒーマシンはしっかりしたのがあって、アメリカンと言ったのにデミタスっぽい濃いめのコーヒーを淹れてくれた。
テーピングを切りたくて
【カミーノ5日目】ジョアンの店
朝ごはんは、歩き始めて2時間のカフェ「ジョアンの店」無口で実直そうな、痩せ型の男性が多分ジョアンだ。
無表情でコーヒー淹れたり、チーズトースト用意したり
ただ、私たちが「コロッケ半分こしよう」「あ、お肉入ってる!」とびっくりしてたら、フッと笑顔を向けてくれた。その笑顔の柔らかさにちょっと萌えた。
たぶん、ジョアンは古いお店をリノベしたんだと思うのよ。トイレの鍵や水栓を見ると。そしてジョアンは
【カミーノ6日目】キャラ絆創膏と地下足袋
朝の5時過ぎ、またドミトリーに目覚ましの音が響く。2日前のデジャブだ。早々に荷物をまとめて、カフェのテーブルに移動した。
若い女の子が足に絆創膏を貼りまくっていた。マメができたのと尋ねると「エッブリウェアー」とうんざりした顔だ。またキャラ絆創膏で社交して別れる。「また、カミーノで会いましょう」
道が二手に分かれた。左ルートは、他者のブログによれば自然路が多いはずだったのに、後半はアスファルト
【カミーノ7日目】時間の流れ、森の香り
カミーノの道を歩いていると、昨日と一昨日の境目が曖昧になり、時間の流れが早いのか遅いのか分からなくなってきた。そんなものは自分の主観にすぎないのだよ、と誰かが囁く
森の香りが違う。多分日本とは湿度が違うからだろう。アメリカ西海岸の岩場や、しばらく滞在した南ドイツとも違うように感じる。私はこのカミーノの香りを、記憶しておけるだろうか?
今日は5時半出発で、初めてヘッドライトを使った。早出して、
【カミーノ8日目】オン・ザ・ロード/サンティアゴ教会にて
カミーノの道を、いろんな人が歩いていく。さっきまでは前にも後ろにも歩く人が見えていたのに、ふと気づくと一人だけでぽつんと歩いているように感じたり、おのPさんと二人だけだったりで、草原の中を歩いていることもある。
自転車で行く人もいる。かと思えばすこし先の水辺で追いつく。
足を引きずる人、靴が合わずに苦労する人、荷物を先に送って身軽に行く人もいる。
母の足を気遣って歩く娘もいる。
他の道を歩いた
【カミーノ9日目】大聖堂前広場の人生いろいろ
カミーノ9日目
ペドロンから到達点、サンティアゴ・デ・コンポステーラまで
朝早く出発して、珍しく霧がかかるような中、ぐんぐんと距離を稼ぐ。
老夫婦が声をかけて私たちを追い抜いていく。年季の入ったハイキング姿、いいペースだ。しばらくあとを追うように一緒に歩いてみることにする、上りでも下りでもペースを調整しながら同じ調子で進んでいく。10年20年先の理想形が、また具現化する。
大聖堂前の広場は、
【カミーノ総括】大聖堂前の広場にて
カミーノって何だよ?西洋版のお遍路さんみたいなもの、と言うと妙な顔をされることが多かった。クリスチャンでもないのに、ポルトガルからスペインの大きな教会まで、わざわざ240キロもなぜ歩く?
道中であった女性は「前回のカミーノでは、大きな願いが叶ったんだ」と語ってくれたけど、私にはそんな願掛けのようなものもない。そもそも何でやってみたいと思ったんだっけ?
そんなのはどうでもいい、と思える日々だった
【カミーノ9日目+1】ごほうびの半日
大聖堂前の広場でのんびりした後、鉄道と高速バスで、スタート地点のポルトに戻りました。
チケット手配も初めてできたし(omioでの取り方を指南してもらった)、乗り換えも尋ねながらクリアできて、ポルトの空港にたどり着けたときにはホーーっとしました。
明日は早朝6時発で寝過ごせない。4時からラウンジは開く。ホテルを取るよりはと、あらかじめセキュリティエリア内で過ごせることを確認していました。これで万