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【カミーノ4日目】切れないハサミ、羊の群れ、各々の人生

ポンテ・デ・リマからフォントゥーラまで
朝ご飯も食べずに歩き始めて、早2時間。たどり着いたカフェはまさに田舎の雑貨屋。日本だったら、昭和30年代のボンカレーとか、埃の積もった祝儀袋とかが置いてありそうな雰囲気だ。

しばらく待って、バケツを抱えたおばちゃんが現れた。コーヒーマシンはしっかりしたのがあって、アメリカンと言ったのにデミタスっぽい濃いめのコーヒーを淹れてくれた。

テーピングを切りたくてハサミがないか尋ねたら、わざわざ自宅スペースまで探しに行ってくれて、めっちゃ切れない錆だらけのをごめんねって貸してくれた。オブリガーダ、その商売っ気のなさが好き。ポルトガル万歳

巡礼者が「ここが…までで最後のカフェだよ」って話してるのがきこえた。えっまじで、なのにこの素っ気なさなの。外のテーブルは埃だらけで、ウエットティッシュて拭いたら傾いててコーヒーこぼれたのに。ポルトガル、謎すぎます。

この日は山越え道がおおくて、ブドウ畑や羊の群れ、忽然と現れる馬、石畳と豊かな流水。幹線道路はどうしてもあるけど気持ちよく歩けた。

余力を残して美しいフォンテーラの村へ

教会と草原を背景に、プールで火照った体を癒すって、なんかもう人生のご褒美でした。


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