「還元したい気持ちから始まった」モデル・ウォーキング講師、塚本敦未さんへインタビュー。
美しく、正しい姿勢で歩くことは表舞台に出る人の問題だけではない。
自分の足でしっかりと地を踏み、自信を持って生きていくために必要な分野の一つではないだろうか。
今回は現役モデルとウォーキング講師を両立している、塚本敦未さんにインタビューをさせていただきました。
彼女は表に出ることが起点にあり、芸能の道を通ったうえでメインジョブをウォーキング講師としている。
表に出る仕事をし、表に出る人を支える仕事をこなし、さらに自然環境やウェルネスへの取り組みを掛け合わせている。
そんな、真っ直ぐに自分ができる全てのことで周囲に貢献している彼女の現在と今後を聴く機会をいただきました。
▼敦未さんプロフィール
ーウォーキング講師について
ー講師になろうと思ったきっかけを聴かせてください。
ミス・アースへ出場したこと。
私自身ウォーキングレッスンを受けてきたなかで、モデル・コンテストというカテゴリーに縛られず、裏方に入って女性が輝くためのステップアップの場所を作りたいと思えました。
コンテスト活動中、東京代表として自ら企業に自己談判して動くいう時間がすごく充実していて。
活動で培った人脈や知識を、今後コンテストを受ける方へ提供する方法を考えた結果、ウォーキング講師という在り方になりました。
ーどのようなスタートをでしたか?
ウォーキング講師を始めた当初(2019年)は、モデルやコンテスト向けのレッスンのみ。
もともと運動が好きで健康増進に興味があり、健康管理士の資格を取得して健康・美容ウォーキングを始めました。
ー芸能以外の道を選ばなかった理由とは?
日本大学芸術学部で芸能系に通っていたのもあり、進路を考える時期に「全力を尽くしきれていない」という事実が不完全燃焼で、芸能を手放すことはできなかった。
遡ると幼稚園の頃から演劇をしていて、人前に出ることが幼い頃から好きなんだと思います。
ーレッスン中はどのようなことを考えていますか?
生徒様のパーソナリティをとっても大事にしています。
パーソナリティは、本人が思わぬところで輝いていたりするものです。
例えばコンテストウォーキングの生徒様に対して、どのようなイメージで歩きたいのかをしっかりヒアリングします。
「クレオパトラのように堂々と歩くためのスキルがほしい」「自信がないから自信を持って歩けたら十分」など、いろいろな声があります。
そういう声をしっかり拾い上げて、本人のパーソナリティを伸ばしていくように心がけています。
ー自信をつけてもらうために大切なことは?
会話中の特徴や内容を分析することですね。
話し方や口癖、発言の傾向を見つけるようにしています。
特徴が見えたら、話し方からポジティブなワードに変えてあげられるようにします。
「でも自信がないから」ではなくて「でも自信をつけたいから」にしよう!という風に。
あとは好きで身につけているものを褒めること。
好きだから着ている服、好きだから身につけているアクセサリーなんだと思います。
メイクやヘアスタイルも、本人が好きなものを見つめるように意識しています。
ーウォーキングで磨く美とは?
オーラですね。
どのような目的でウォーキングレッスンを受けている方でも、自分自身を見つめる時間を設けるという共通点があります。
美ウォーキングでは目線を上げ、デコルテを開くなどの技術を学びます。
猫背が治ると身長が伸びたような感覚になったり、「美しい姿勢で歩けるようになった」と鏡を見て実感します。
そうした気持ちが内面の自信、オーラ=美的印象に繋がっていくのだと思います。
ーステップアップを支える立場を選んだのはなぜですか?
昔から「前に出て周りの人々に還元していきたい」という気持ちが強いからです。
影響を与えたいという軸は変わっていないのですが、アプローチの仕方を変えました。
前に出るだけではなく、前に出て何か(講師・談話・運営・制作など)をすることで人々に影響を与えられるという方向性が見えてきたので、今の立場がしっくりきています。
ー講師を初めて自分自身変わったことはありますか?
実は“あと一歩“というコンプレックスを持ち続けているんです。
私自分は全力投球しているのに「あと一皮向けたらいいのに」と言われてしまったり、悔しい思いをしてきました。
「1キロ痩せてほしい」「髪にツヤを出してほしい」と具体的ではなかったので何を頑張れば良いのか分からなかったですね。
ウォーキング講師として立ち始めてからは、この仕事で勝負していこうという意志が強く、自己満足度が高い。
そういう点では、自分自身が生き生きとしてきたような気がします。
ー敦未さんは話し上手?聞き上手?
聞く方が好きですね。
明るく話すので自信家に思っていただけますが、自分の内を話すのが苦手なのかもしれません。
ストイックな一面もあり、まだまだ発言に自信が持てていないのかもしれないです。
ー環境課題のコンテストに出場した理由を聞かせてください。
出身が静岡県、山の近くで育ちました。
幼い頃は溝に浮き輪を浮かべて遊ぶような環境で、台風後は溝の水も透き通るくらい綺麗でした。
環境の変化により、自然で遊ぶことが年々できなくなっているのを実感していたのが一つ。
もう一つは芸能を続けていくか、いかないかを決めるため。
出場するなら身近に感じていることを発信でき、親和性がある課題を選ぼうと思い、辿り着いたのがミス・アースでした。
ー環境問題の取り組みとしては?
ジャンルを問わず、“問題に対する取り組みを人々に知っていただく取り組み”を軸としています。
SDGsやサスティナビリティ、環境問題にもいろいろな取り組みがあることを広げていく取り組みです。
例えば企業様や個人が実施している取り組み、森や海、川の現状を知るきっかけ作りなど。
状況を知れる場を作っていきたいという気持ちが強いですね。
主催している、青空健康ウォーキングレッスンも取り組みの一つ。
老若男女問わず参加いただき、空の下でウォーキングやゴミ拾いをすることで街や海にどれだけゴミが落ちているのかを知っていただけるよう取り組んでいます。
ブランド様とのコラボで、岡山県真庭市がサスティナブルへの取り組みをどのような気持ちで実施しているのかを、参加者に知っていただく企画も実施しました。
間に立ち、気付いてもらうための取り組みを続けていきたいです。
ー5年後の将来像はありますか?
ウォーキングもウエルネスも絡めて、自他共に自信が与えられるような会社作りをイメージしています。
メインとする事業は決まっていないのですが、コミュニティ作りや大会運営の経験も活かして人々が輝く場所を提供するようなことを考えています。
会社名は名前から取ってat meがいいですね。
at=此処、me=私。人々が「此処が私の場所」だと思える場所を作っていきたいです。
ー仕事や活動を全て辞めたいと思ったことはありますか?
海外へ行きたい気持ちはありますが、今持っている仕事や活動を辞めたいと思ったことはないです。
留学していたのもありLos Angelesが大好きなので、今後も足を運びたいですし、ビジネスにも挑戦したいです。
Los Angelesはおおらかな人が多いんです。
自然豊かな地で過ごし、感性が豊かな人々と一緒にいるのが自分には合いますね。
まだ活動拠点に拘りはないので、地元の静岡県やLos Angelesにも取り組みを広げられたと思っています。
起業するには不安なこともあるけれど、好きな気持ちだけで始めてみるのも私らしいので。
ーもし「辞めたいけど辞められない」という相談を受けたら、何と答えますか?
「辞めて収入が減ることが心配なら、辞めて収入が増えるバイトをするのも悪くない。この先数年その場所に居る自分を想像して判断してみて。」
という感じでしょうか。(笑)
続ける理由もあると思うので一概に辞めれば正解とは言えませんが、自分が満足したかどうかを重視してほしいです。
どんな環境でも壁に当たることは少なからずあります。
今の環境で学び尽くしたのだと思えるなら辞めてみてもいい、辞めない理由があるのなら続けてみてもいい。
ー敦未さんの得意分野は?
相手のパフォーマンスを上げること。
ウォーキング講師で、180人以上の後輩や生徒様のパーソナリティを見てきた経験は強みですね。
パフォーマンスを上げるために必要な要素を引き出せるようなスキルが身につきました。
それに、モデルとして自己分析を継続してきた経験も活きています。
ー何のために仕事・活動を続けていますか?
トキメキはすごく大切なことなので、胸が躍るようなことがあるのなら踏み出す勇気を出してほしい。
そのような思いを体現するために続けています。
ウォーキング講師として、第一人者になることも目標です。
仕事や活動、趣味でも、自分の可能性にリミットをつけないような生き方を伝えていきたいです。
または、トキメキを探してみるのもいいですね。
私を知ってくださった人が、トキメキを見つけられるような影響を与えていきたいです。
ー敦未さん、ありがとうございました!
出会った頃から印象的だった、真っ直ぐ相手の目を見て会話するのは無意識だそう。
フレンドリーな面もストイックな面もあり、周りを笑顔にする存在。
あつみんが、どんどん世の中に還元していく活動をこれからも応援しています!