KAMI 100の完走につながった練習メニュー
11月3日〜4日に開催されたKAMI 100を完走することができました。完走の大きな要因は練習にあったと感じており、KAMI 100に向けて行った練習について書きました。
DNFからの逆転へ
9月のウルトラマラソンでDNFになったことと、エントリー時に珍しく家族が「頑張れ」と言ってくれたので必ず完走したかった。
丹後ウルトラマラソンまでは、ロードの練習しかしていなかったのでトレイルの練習をどうしようかと考えていました。
レースまでの期間は1ヶ月半。
その間に100km以上のトレイルに適応した体づくりをする必要がありました。
月間300kmを走り、走る力は備わっていると思っていましたが登りと下りの力が不足していると懸念。
練習内容を考えている時に、今年のUTMBを制覇したヴァンサン・ブイヤール選手の記事をCOROSのホームページで見つけました。
ブイヤールは2024年のUTMBで一躍有名になりましたが、その驚くべきところは彼が市民ランナーという肩書きであること。HOKAのエンジニアとして働くブイヤールは仕事とトレーニングを両立しながら優勝し、その練習内容は多くの人が興味を持ったのではないでしょうか。
私もCOROSを使用していたことと、DNFとなったウルトラマラソンを教訓に更にパフォーマンスを上げようとブイヤールの練習を参考にしました。
その練習は、ベースフィットネスを向上すること。
※ベースフィットネスはCOROS EvoLab内のデータの一つで42日間のトレーニング負荷の平均値です
写真のようにブイヤールのベースフィットネスは期間毎に上昇のペースが変化し、計画的にトレーニングを積んでいたことが見てとれます。
彼には及びませんが私もベースフィットネスの向上を目指しました。
9月21日時点で私のベースフィットネスは89。
1週間で10ずつの向上を目指し、大会2週間前から練習量を落として回復を図ろうと考えました。
計画的に強度を上げたトレーニングとトレイルでの練習によって、ベースフィットネスは最大120まで向上しました。
しかし、10月13日の50kmトレイル練から疲労が取りきれず練習量が低下。結局レースまでは負荷をかけることが出来ず以降は調整という流れになりました。
ただ、継続して負荷をかけた練習に取り組めたことと、50kmのトレイル練を余裕をもって走りきれたことで自信を得ることができました。
練習内容
ベースフィットネスの向上のために練習内容も考えることにしました。
普段の練習は休日にロング走、平日は朝に6~10kmと仕事終わりに4km。それが今できる練習量の限度でした。
KAMI100にむけて休日の練習は家族の理解もあり可能な範囲で山に入りましたが、レース本番までは6回と限られていました。
そのため平日にもトレイルレースに合った練習を行うことに。平日に取り入れた練習は以下の2つ。
Hilly threshold×2
Tempo trail workout(インターバル)
Hilly threshold×2
家の近くにある激坂をランニングレベルで2往復するメニュー。
練習時は最高心拍数が171bpm、パワーは368wを記録し短時間で強度の高いトレーニングが行えました。
ちょうど行って帰って6.8kmだったので朝の6kmメニューに取り入れました。
この練習で心肺機能と登りに必要な脚力が鍛えられたと感じています。
Tempo trail workout(インターバル)
COROSのトレイルランニング用インターバルトレーニング。
ウォームアップ後に、有酸素パワーゾーンと有酸素持久力ゾーンをそれぞれ6セット行います。
強度は優しい方ですが、ポイントは「ペース」ではなく「出力ペース」であることです。
傾斜に関わらず一定の出力が求められます。
この練習でトレイルの登りと下りを繰り返すペースの変化に対応したトレーニングができたと思います。
約10kmを走るプログラムのため、平日朝の10km走に取り入れました。
平日は主にこの2つを普段の練習に取り入れました。
休日の練習メニュー
休日はできるだけトレイルでの練習に充てました。
また、山に行けない週末は近所のアップダウンを利用した10km走を行いました。
アップダウン 10k走
平坦なところがほぼ無く、登りと下りを繰り返す練習です。
練習時の最高心拍数が176bpm、パワーが532wで短時間で追い込んだ練習となりロードを約25km走った負荷に相当していました。
この練習でStravaのセグメントランキングが2つトップ10にランクインしており、かなり頑張ったと自画自賛。
これらの練習により計画的に負荷をかけることができ、ベースフィットネスを向上させてレースに挑むことができました。
最後まで走り切り完走
KAMI 100では最後まで走り切ることができ、取り組んできた練習の効果を感じています。
平坦や下り坂では疲労で脚を止めずに動き続けることができ、オーバーナイトでのロングトレイルで一定のパフォーマンスを発揮できたと思います。
FUJI 100にむけて前身
少し気が早いかもしれませんが、目標としている2026年のFUJI 100に向けて大きく前身できたと感じています。
ロングトレイルの経験やITRAポイントもそうですが、特に練習方法に自信を持つことができ計画性を持って継続して負荷をかけていけばパフォーマンスを向上させてFUJI 100を完走できるのではないかと自信になっています。
今回の練習を基盤に2026年のFUJI 100にむけてどんな練習をやろうか今からとても楽しみで胸が高鳴っています。