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【育児日記】子どもの嘘にイライラする前に。私が学んだ親の関わり方
親としてこどもが嘘をついたとき、どう対処していいかいつも迷ってしまう。
我が家の次女はつまらない嘘とも言えないような嘘をよくつく。
ものすごくわかりやすい嘘なので「噓でしょ?」と言っていたら、最近になって「お母さん、本当だよ。本当の事だからね。信じてね。」と前置きをしてからしゃべるようになった。
これはいけない。
でも、そうやって前置きしてなお、これは嘘と思えるようなことを言うのでどうしていいかわからなくなってしまうのだ。
多分彼女の中では「こうあってほしかった。」というような内容も含まれているのだろうと思う。
それは私もなんとなくわかるので「そっか、そうなんだね」と声をかけてあげられる。
でも、人が絡んでいることに関してはつい目くじらを立ててしまう。
「○○君がたたいた時に爪横のささくれが取れて血が出た。」
などがそういう嘘に該当する。
うちの次女はささくれパトロール隊なので、ささくれを見るともれなくむいてしまう。そのたびに私に「むかないで」と言われているので、友だちにたたかれたことと、ささくれをむいたことを組み合わせて行ってしまったのだろう。それを言われた時もつい「ほんとは自分でむいたんでしょ?」と言ってしまった。
こうやって私が細かく注意しすぎることで、次女が『怒られたくない』と思うようになり、その結果嘘をつくようになったのかもしれない。
仕事をやめる前はとにかくイライラすることが多くて、しょうもないことで怒り散らしたこともあったから。
怒られたくない、注意されたくないという思いが、嘘をつかせてしまっている。
次女に対して申し訳ない気持ちになったが後悔しても仕方ない。
取り返しのつかないことをしてしまったような悲しみに襲われたときに一冊の本の存在を思い出した。
私が子育てのバイブルとしている本は佐々木正美先生の本ともう一つ。
こちらである。
大川先生は92歳で現役の保育士。長い時間こどもと関わってきた中で得たこと、わかった事、感じたことを分かりやすく読みやすい文で記されているこの本は、次女が生まれたころに購入してからずっと私の心の支えとなっていた。
しばらく読んでいなかったが、こちらの本に「追い詰めずに、逃げ道をつくる。ウソはさらりと流してあげることも大切。」という章があったのを思い出し、さっそく読んでみた。
お友だちの靴を隠してしまったタッくん。隠したことを言い出さないまま、なくした靴の捜索に当たり「あったよ!」と言ってきたタッくんにたいする先生の対応はこうだ。
そう、お察しの通りタッくんが隠していたんですね。そのことを保育士たちもわかっていました。
でも「タッくん、見つけてくれてありがとうね。」と言って、ユリちゃんに靴を渡して終わりにしたのです。
だって、タッくんもやましい気持ちがあるから、「ぼくが探す!」と言って飛び出したのでしょう。ユリちゃんの靴、返さなきゃとずっと心に引っ掛かっていた。もう十分反省しているのです。
~中略~
子どもは嘘をつくものです。保身でウソをつくなんて、よくあることです。
ですから、子どもが嘘をついても、あまり叱らないで。追い詰めないで。逃げ道を残してあげてください。普段から親に追い詰められていると、子どもは一層ウソをつくようになりますよ。ほら、大人でも、ついちっちゃい過失でも隠したくなるでしょう。
この話で一番ガツンと来たのは最後の一言。
『大人でも、ついちっちゃい過失でも隠したくなるでしょう』
そうだ。
私だってしょうもない嘘をつく。よかれと思って嘘をつくことだってある。
「うそつきは泥棒の始まり」という言葉もあるが「嘘も方便」という言葉だってあるのだ。時には嘘が必要なこともある。
自分の事は棚に上げて、娘にばかり聖人君子でいなさいというのはやはりおかしい。
私は娘の嘘にもう少し寛容になるべきなのだ。
世の中にはついていい嘘と悪い嘘がある。大人な私もそこの判断を正しくできる自信はまだないが…
それでも、人を傷つけないウソならば「そうか」と流すことが出来るように、娘とのかかわり方、自分の心の在り方をもう一度見つめ直したいと思う。
そして娘の嘘に対して、すぐに否定せず、気持ちをくみ取るような関わりをしていけたらと思う。
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