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剥製の作り方 ~アメリカザリガニ編~


はじめに

 この度は「剥製の作り方 ~アメリカザリガニ編~」をご覧くださり有難うございます。
 剥製と言いましても、哺乳類、鳥類、爬虫類、魚類などジャンルは多岐にわたり、作り方も様々です。本記事は小さな甲殻類をいかにして簡単に剥製っぽく作ることができるかを紹介したものです。ですから、この記事を読めば全てのジャンルの剥製が作れるとか、本格的な剥製が作れるなどとは思わないでください。
 本格的に剥製を作ろうと思うと、シンナー系の塗料など体に有害な材料を使うことになるので、この記事では極力害が少なく安く手に入る材料を使うことを心がけています。そのため完成品の質は本格的な剥製より少し落ちることになりますが、それなりのものは作れると自負しております。
 絵の具で塗装をする工法ですので、エアーブラシの使用を前提で話を進めていきますが、頑張れば綿棒や筆塗りで仕上げることもできると思いますので、趣味や夏休みの自由研究などにご活用ください。



素材の入手方法

 生きているものの命を奪ってまで剥製を作ることはオススメできません!確かに自分で捕まえたものを剥製にするというのは記念になるかもしれませんが、剥製にする素材の入手方法は、
・たまたま綺麗な死骸を見つけた
・ペットとして飼っていた子が死んでしまった
・スーパーで食材として売られている
・釣具屋で釣り餌として冷凍されたものが売られている
・脱皮した抜け殻を使う
などいろいろありますので、命を無駄にしない剥製作りを心がけてください!



制作に必要な道具

◎身を取り出したり、形を整えたりするための道具

ハサミ

肉を切除するときに使います。
どんな大きさの剥製を作るかによってハサミの大きさも使い分けます。



耳かき

これを使って殻から身を掻き出します。



食品トレー

机が汚れないようにこのトレーの上で身を取り除く(除肉)作業をします。
ひっくり返せばポーズを整える台として使えるので、とても便利です。

食品トレーの下に新聞紙などを敷いて作業されることをおススメいたします。



つまようじ、竹串、虫ピン、まち針など

ザリガニのポーズを整えるときに使います。



木工用ボンド

折れてしまった脚などをくっつけるときに使いますが、それ以外にも意外な使い道が・・・。
乞うご期待!



針金

万一触角や脚が折れてしまった場合は、触角や脚の中心に極細の針金を通して接ぎ、継ぎ目は木工用ボンドで接着します。



◎塗装に必要な道具

アクリル絵の具

私はホルベインというメーカーの「アクリリックガッシュ」という絵の具(画材店で購入)を使っていますが、アクリル絵の具は100円ショップでも購入できます。

 


画材店、文房具店、模型店、ホームセンター、100円ショップなど様々な場所で購入できます。
ちなみに左端の極細筆は100円ショップのネイルコーナーで見つけました。



パレット、塗料皿

絵の具を混ぜて色を作るときに使います。
こちらもホームセンター、100円ショップ、文房具店、模型店など様々な場所で購入できます。

上の画像のパレットは100円ショップ(10枚入り)、塗料皿は模型店で購入しました。



筆洗

絵の具のついた筆を洗う時に使いますが、わざわざ新しく買いそろえる必要はありません。
ペットボトルを横に切った下半分を使うとか、豆腐が入っていたパックを使うなど、筆を洗うことができるのであれば容器は何でも構いません。

なるべくお金をかけずに家にある使えそうなもので代用しましょう。



水性ニス(透明クリヤー)

剥製の仕上げに塗るツヤ出しコーティング剤です。
色がついているニスもあるので、必ず透明のものを選んでください。

ホームセンターや100円ショップなどで購入できます。



☆これがあると便利!

☆エアーブラシ&コンプレッサー

左手前にある銀色のガンのような形をしたものがエアーブラシで、絵の具をスプレーのように吹き付けます。
真ん中奥の黒い四角い箱のようなものがコンプレッサーで、エアーブラシに空気を送る機械です。

これを使えば自然な感じでグラデーションを表現することができるので、塗装の幅が広がります。

私はタミヤ社製の「HGシングルエアーブラシ」(エアーブラシ)と「スプレーワーク HG コンプレッサーレボ」(コンプレッサー)を16年ほど使っていますが、故障したらメーカーさんが親身になって修理してくださるので、安心して使い続けることができています。

現在は「スプレーワーク HG コンプレッサーレボⅡ」になっているかもしれません。

模型店やインターネットなどで購入できますが、こちらがエアーブラシとコンプレッサーがセットになっているのでお買い得かと思います↓




☆アクリル絵の具用うすめ液

アクリル絵の具は水で薄めることもできるのですが、殻は水をはじくため、絵の具がきれいに塗れません。
アクリル絵の具を薄めるときは水の代わりにうすめ液を使うと良いでしょう。

私はホルベイン社製の「ペンチング ソルベント」を使っていますが、他社のものを使っていただいても構いません。

画材店などで購入可能です。




☆アクリル絵の具用洗浄液

エアーブラシでの塗装が終わった後、エアーブラシを洗浄するために使います。
私はホルベイン社製の「ストロング クリーナー」を使っていますが、こちらも他社の製品を使われても構いません。

画材店などで購入できます。

エアーブラシの吹き出し口は絵の具がよく詰まるので、念入りに手入れしましょう。

エアーブラシの洗浄方法については、インターネットで調べると動画がたくさん出てきますので、ご自分に合ったものを見つけられたら良いと思います。


☆印以外のものは100円ショップやホームセンターで入手できるので、なるべく安く買い揃えましょう。


そして何より大事なのが
情熱と根性
です!
日頃から生き物をどれだけ観察しているかが、完成品に反映されます。



制作方法


それでは剥製の作り方を紹介していきます。

今回は飼育していて死んでしまった個体を使います。

もし生きている個体を入手されてそれを剥製にしようとする場合は、まずザリガニを冷凍庫に入れてお亡くなりになってもらってから作業しましょう。

すぐに作業できない場合も冷凍庫に入れて保存しておきましょう。


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