非エンジニアがゲームを作るまで①
私はGD(ゲームディレクター)を職業としている、しがない社会人です。普段は仕様書の作成やレベルデザイン、マネタイズ、データ集計とその分析、外部とのやりとり等々…。要するに『何でも屋』です。
自己紹介もほどほどに、ここからはある程度経験を積み始めた何でも屋が将来に悩み、最終的にゲームを作るまでの備忘録になる。
新卒からこの業界に入り、様々な経験をさせてもらった会社には感謝しているものの、ある程度経験を積んだ今の私には漠然としたキャリアプランへの不安が残るのみ。このままこの会社でGDとして働いていても得られるものは果たしてあるのだろうか。成長し続けることができるのだろうか。P(プロデューサー)ではなく、あくまでGDである自分はデザイナーやプログラマとも異なり、スペシャリストとは呼べない存在なのである。
こうした漠然とした不安感から、私は将来について深く考えてみることにした。前提として私はこの業界が大好きなので、ゲーム業界以外の選択肢は今の所あり得ない。転職も考えてみたが、具体的にどの企業に転職するのが良いのか、転職先でも今の状態と同じ現象が起きる可能性は高いのではないか、といった不安は残る。
こういったどうしようもない不安を抱えている中、尊敬し信頼できる上司と複数回相談する場を設けていただいた。転職を含めて様々な相談を繰り返したが、この相談の中で私が出した結論は以下の通りである。
ある一定のラインを超えると、会社のどの位置にあっても受動的な新しい学びは無くなる。
新しい学びを得るには場所(会社)を変えるか、自分から能動的に学ぶしかない。
能動的に学ぶ場合は、極論、場所(会社)は関係ない。
この業界に関わりたい以上、能動的に何かしらを学ぶ場合、学ぶべき内容は自分が最終的に何を作りたいかに依存する。
もちろん考え方は人それぞれな上に、これらの内容は私の年次にとっては非常に難しい問題であるという助言を受けることもあった。
しかしながら私にとって上記の結論は非常に的を得ているものであった。
就職してから今に至るまでプライベートな創作活動を一切おこなっておらず、創作の楽しさや、今何を作りたいのかという考えから離れてしまっていた。
こうなったら実際に今私が作りたいものを考え、形にして、今の自分に何が足りないのかを把握していこうではないか。
これが私がプライベートでゲームを作る理由である。