愚痴を言うと運が逃げる。
最近youtubeで偶然見たジャズ・ピアニストのハービー・ハンコックの動画に、マイルス・デイビスのバンド時代に一回「誰が聴いてもピアノの人今コード間違えたでしょ?」と言うコードを弾いてしまった時の事を語っている物があった。その時は若きハービーも「うっひゃあ、やっちまった」と目の前が真っ白になったらしいが、マイルスをそれを聴いて一瞬ひるんだ物の、逆にそのコードに合うアドリブをしてその場を凌いだらしい。そして何のお咎めもナシだったのだとか。
僕もミュージシャンなので少しはわかるのだが、自分以外の人が間違えちゃう時って正直時々ある(そう言う僕も「ベーシストとしてどうなの?」と言われそうなぐらいよく間違える。本当すいません)。でもそこで「間違えやがって」と思うなんて論外。そこからどうその場を取り繕うかを瞬時に判断して、傷が深くならないように対処しないといけない。そうしないと僕が間違えた時に他の皆さんがそう言う尻拭いをしてくれなくなる。なのでそこは全力でやらないと結局自分に帰ってくるよな、なんて思っている。
ちなみに時々他人や社会や、ヘタすると世界の情勢等、絶対に自分ではコントロール出来ない事に文句をつけて愚痴を言う人がいるが、きっとそう言う人がミュージシャンだったら誰かがコードを間違えたりしたらその人を怒ったりするのだろう。いやいや、その人が自分以外の他人である以上、そこは逆立ちしてもコントロール出来ない。それよりもその中で傷を最小限に留めるにはどうするかを考えたほうがずっと良いと思う。そうしないとその人がやらかした時に、誰もフォローしてくれなくなるような気がするんだよなあ。