『どの様な「食材・食品・生産物」を私は食べたら良いのか!?』(「体質/体調別」栄養摂取のアプローチ)〜【13節】
【13節】〜『認知症(物忘れ)でお悩みの方々へ』「認知症(物忘れ等)の予防・改善のアプローチがある成分&食材・食品・生産物」について【②】
・『認知症(物忘れ 等)』に良い影響を及ぼす効能のある成分(成分群/分類)について、【中編】
7]〜『脳の機能を改善する効果がある成分』。(脳の働きをサポートする)
●『核酸/細胞核の中の、DNAとRNAによって構成される』、
・脳に必要な栄養素である「核酸(RNA)を十分補う」事で、「脳の細胞の減少を抑え、脳の老化を防ぐ」事ができます。
※「実際に、核酸(RNA)が多く含まれるビール酵母を高齢者に与えたところ、記憶力が増した、認知症が回復した」という結果も報告されています。
●『γ-オリザノール/ポリフェノール類』、
・「γ-オリザノールは、脳の視床下部に直接働きかける」事で自律神経失調症に効果があります。
※また、「抗ストレス作用から老人性認知症の治療」にも医薬品として用いられています。
8]〜『アルツハイマー病を予防する効果がある成分』。
●『カフェイン/アルカロイド類』、
・「アルツハイマー病(AD)モデルマウスを対象に、長期間カフェインを摂取させた」ところ、「海馬及び、大脳皮質内のアミロイドβの蓄積が抑制された」事から、「カフェインはアルツハイマー病予防効果を持つ」と考えられています。
●『キナ酸/非フェノール性のカルボン酸』、
・「カフェオイルキナ酸」は、「アミロイドβによる神経細胞の欠損から細胞」を守ります。
「アミロイドβとはタンパク質の一種」で、「脳内で過剰に生産され蓄積すると、老人斑とよばれる固まりが形成され」ます。
・この老人斑はアルツハイマー型認知症の患者の脳に多数みられる為、アルツハイマー病の原因物質と考えられています。
※「カフェオイルキナ酸」は、この「アミロイドβによる神経細胞の欠損から細胞を保護」し、アルツハイマーの予防に働きかけてくれます。
●『セリン/非必須アミノ酸の一種』、
(シルクのプロテインから発見された。)
・「セリン」は、脳のエネルギー源となるブドウ糖を供給するホスファチジルセリンを生成し、認知症やアルツハイマー病の進行を抑制し、健康な脳を維持する効果があります。
※「ホスファチジルセリン」は、「記憶力の向上や、加齢による認識脳の低下や記憶障害、アルツハイマー病に効果がある」と云われています。
9]〜『記憶力を高める効果がある成分』。
●『コリン/リン脂質』、
・「コリン」は、記憶や学習に強く関係している神経伝達物質「アセチルコリン」の基になる物質です。
※「脳内のアセチルコリン濃度は記憶保持や脳機能向上を左右している」とも云われており、認知症の過半を占めるアルツハイマー型認知症の原因の一つは、 アセチルコリンの減少だと言われています。
また、「コリンそのものが脳の記憶形成を助ける働きがある」と云われています。
10]〜『記憶力・集中力を向上する効果がある成分』。
●『シトルリン/スーパーアミノ酸』、
・「シトルリン」が持つ血流を改善する働きは、集中力や記憶力などを向上させることができるといわれています。
※「シトルリンの血流を改善する効果」は、脳にも作用し、血流量を活発化する事ができる為、「精神疲労を軽減し、脳が元気になる」為、集中力や記憶力の向上が期待できるのです。
●『DHA(ドコサヘキサエン酸)/不飽和脂肪酸』、
・脳には、「有害な物が外部から入らないようにする血液脳関門と呼ばれているフィルター」の様なものがあり、「脳内に入れる成分と入れない成分を選別」しています。
※「DHAは血液脳関門を通過する事ができる成分」で、「神経伝達物質の量を増やし、情報伝達の能力を向上させる」働きがある。
※また、「DHAは神経細胞の発育を活性化」させ、機能維持に重要な役割を果たしています。「DHAは記憶や学習能力を向上させる」為に必要不可欠な成分です。
●『トリプトファン/必須アミノ酸』、
・「トリプトファン」は、「ドーパミンやノルアドレナリンといった神経伝達物質を作る」為に、チロシンと一緒になって働きます。
※「オハイオ州立大学医学部の研究」によれば、「子供達に1週間トリプトファンを与えた」ところ、「学習能力について良い結果が得られた」と云う報告もあります。
11]〜『脳血管障害を予防する効果がある成分』。
●『タンパク質/アミノ酸類を含む』、
・「タンパク質は血管を丈夫にし、日本人に多い脳梗塞や脳出血といった脳血管障害が引き起こす痴呆の予防に効果的」だと云われています。
・「タンパク質を構成するアミノ酸」である「リジンは血管を丈夫にし、同様にアルギニンは血管を拡張する」事で脳の血管を詰まらせる血栓症の予防に働きかけます。
12]〜『集中力を高める効果がある成分』。
●『チロシン/非必須アミノ酸の一種』、
・「脳内の神経伝達物質であるドーパミンやノルアドレナリン」が不足すると、物事の関心や意欲が薄れ、集中力が低下します。
※「チロシンは脳を活性化させるドーパミンやノルアドレナリンの前駆体である」事から、「集中力を高める効果」があります。
※また、「チロシンは脳を興奮状態にしてやる気を起こさせるドーパミン」や、「脳を緊張状態にし集中力を高めるノルアドレナリン」の材料となる為、「うつ状態の治療に効果」があります。
●『テアニン/お茶に多含のアミノ酸の一種』、
・「ラットを使った基礎研究では、テアニンを投与すると記憶力や学習能力が高まる」と示されています。
※これは、「テアニンが脳血液関門を通過して脳内に入り込み、神経伝達物質のドーパミンやセロトニンの濃度を変化させる」為である。
以上です。… 次回【後編】に移る。