水無

毎週日曜日に週間日記WDを投稿しています。 角砂糖にある情緒。

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    小説を集めています。つまり、小説が集まっているということです。

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    評判が良かったもの、個人的に好きなものを集めていますが、好き嫌いは人それぞれだと思うので無理して読む必要はないと思っています。

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WD#115 「パンはパンでも食べられないパン」をただ一通りに定める実験

超絶ロジカルシンキング 「パンはパンでも食べられないパンは?」というクイズがあるらしい。どうやら世俗ではなぞなぞ、とか言うんですかね?ちょっとあんまり知らないのでわかんないんですけど。 では、皆さん、この問いにどう答えますか? もちろん、クイズなんだから答えが決まっていないとおかしい。 つまりいっせーので答えてもらったら一致するはずだ。 せーのっ 👦<フライパン 👨‍🌾<パンダ 👵<腐ったパン 👯‍♂️<スティールパン 👱‍♀️<パンサー尾形 👱‍♀️<パンサー向

    • WD#130 自作小説セルフ批評会

      今までいくつか短い小説を書いてきたが、それぞれに対して十分な説明や批評、経緯を語る場面がそういえばなかった気がする。 今まで「ちゃんと」書いた小説を見てみたら(プロフィール画面から見れるマガジンにまとまっているのでまた暇で仕方がない時見てください)7個あったので、ちゃんと1個1個話をしていきます。 あと普通にネタバレとかするかもしれないので、するところはちゃんと前もって書きます。その際は事前に読むか、無視するか決めてほしい。一応全部リンクは貼るので。 じゃ、やっていきま

      • WD#129 可能性の美学(『アリアドネの声』より)

        皆さんはできないこと、ありますか。 私もたくさんある。逆上がりができないまま、逆上がりが1番できそうな年齢を終えようとしている。転がっているセミの横を通り過ぎることもできないし、左右の判別すらすぐにはできない。 ただ、「できない」ことって、そんなに悪いことなのだろうか。そういう話を、今からします。 たまに、運動もできて、頭もスッゲー良くて、容姿端麗で、という人もいる。そういう人に会ったり、見かけたりするとき、私は「機械みたいだなあ」と思う。 別に冷たいとか、ある種の嫉

        • WD#128 全部で400通り!?第1回ルーレット怪談

          秋とはいえ、まだまだ暑い日が続いています。 夜はそこそこ涼しい(てか寒い)けど、まだまだ日中はやってられない。皆さんそれぞれの納涼のスキルが試されている。 というわけで、今回は即興で言葉を組み合わせて怪談を作ります。 脈絡は置いといて、実はこれは1年前くらいにやろうと思っていた企画で、このために怪談の「上の句」と「下の句」をInstagramで募り、それぞれ20個選出してある。まずはそれをご覧いただこう。 今からGoogleで1から20までの乱数を2回引き、それぞれの

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        WD#115 「パンはパンでも食べられないパン」をただ一通りに定める実験

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          WD#127 左右盲が見ている世界について

          今あなたの手元に2枚紙が横並びに置いてあるとして、なんの意識もしていないときに急に「右の紙とって!」と言われたら、パッと右にある方の紙を取ることができるだろうか。 「いやいや、流石に右と左くらい意識してなくてもわかるわ」と思うかもしれないが、実際にこれができない人がいる。そういう人を、「左右盲」と呼ぶらしい。 そして私もそのひとりである。本当になぜかわからないが、齢17になっても右と左の判別に時間がかかってしまう。 聞く話によると左右盲は女性か、左利きの人に多いらしいの

          WD#127 左右盲が見ている世界について

          WD#126 ゲッタバンバンに潜む謎

          皆さんはポケットモンスターをご存知だろうか。ポケットモンスター縮めてポケモン、ポケモン拡げてポケットモンスター。 ポケモンをどのように摂取したかは人によって様々で、ゲームで、カードで、トレッタで、いろんな体験を私たちにもたらしてくれる。 今回は、そんなポケモンのコンテンツの中でもアニメに焦点を当てて、どうしても皆さんに伝えなきゃいけないことがある。 私はこの事実に気付いたとき以来、世の中は全てハリボテのように見え、空に広がる星空も薄い1枚の帷に絵の具で描いたものなのでは

          WD#126 ゲッタバンバンに潜む謎

          WD#125 人生最後の運動会を終えて

          体育大会があった。私は今高3なので、これが最後になる。そしてこれ以降このようないわゆる「運動会」的なイベントはほとんど無い。もしかしたら1度もないかもしれない。 そんな人生最後の運動会が終わったのだが、始まる前は「今年の体育大会は別に日記に書くほどのもんでもないかな」と思っていた。まあストックはたくさんあるのでそれを出していこうと思っていた。 しかし、途中で「そういやこれが人生最後の運動会になる可能性があるな」ということに気づき、それを書かないのはちょっとどうなんだろうと

          WD#125 人生最後の運動会を終えて

          WD#124 午前6時の散歩の記録

          9月23日午前6時。 自室にスマホの情けないアラームが響き渡る。 私は目覚ましの音声を「ロボット」というやつにしていて、それは「ウェゲウェゲ、フェ〜ペゲポ」という肩の力が抜けるような鳴き声で今日も朝を切り裂く。 なぜこんな音声にしているのか自分でも忘れたが、別に変える理由もない。むしろ、「ああ!うるさい!止まれ!」と思う気持ちがより一層強くなるので起きやすい。 今日は月曜だが祝日。そのため、6時に起きる必要なんてさらさらない。しかし、今回は違う。私は今から散歩をしなく

          WD#124 午前6時の散歩の記録

          【超短編小説】些細な変化

          俺が夕方のワイドショーをスマホ片手に眺めていると、玄関のドアが開く音がして、そうかと思えば彼女の沙織が帰ってきた。そういえば出かけるが夕方には帰ると言っていた。 手を洗ってリビングに来た沙織はどこかよそよそしい。「おかえり。なんかあったの?」と俺が尋ねると、沙織は「どこが変わったでしょう!」と言って、俺の前でくるりと一回転してみせた。 ああ、来たか。俺はいま試練を抱えた。 というのも、沙織は髪を少し切ったり、メイクをいつもと少し変えてみたり、アクセの色を変えてみたりする

          【超短編小説】些細な変化

          WD#123 兄が20歳になった

          最近2日で1回分の日記が書けるようになって、凄まじい勢いでWDのストックができており、現時点(9/18)でなんと11月に出す分まではできている。書ける余裕のあるうちに書いておかないと。 カレンダーで数えてみたのだが、3月最終週の更新が#149になるらしい。なかなかキリがいいんじゃないか? そんなわけで今回もストックを出そうと思っていたのだが、そういえば忘れていた大きな出来事があったので急遽直近で書いている。今後はこういうことは減ります。つまり「過去の自分が書いたもの」が増

          WD#123 兄が20歳になった

          WD#122 Needless to say

          世の中には、「言っちゃダメなこと」と、「言わなくてもいいこと」の2種類があって、そこのラインを超えないように日々日記の話題を考えている。 なぜこんなことを突然言うのかというと、さっき半分くらいできていた#122をボツにしたからである。理由は今書いた通りで、なんとなく「言わなくてもいいこと」のラインを超えてしまった気がしたからだ。 「言っちゃダメなこと」、「言わなくてもいいこと」はどちらも誰かを不快にさせる可能性を孕んでいる。前者は明確で、悪口などがこれにあたるわけだから、

          WD#122 Needless to say

          WD#121 文庫本讃歌

          電子書籍と文庫本はよく対立関係に置かれる。 本である、という事実は同じであるが、媒体が決定的に異なっている。前者はデジタルデバイス、後者は紙。 昨今の世の中はテクノロジーが我々の身の回りを蝕んでいるように見える。自動車が自動運転になったり、アナウンサーもAI音声が代替していることが珍しくない。0と1の組み合わせで、世の中がリモデルされつつある。 本だってそうだ。あの嵩張る物体は液晶の中の同一次元に格納され、本来なら本一冊も入らないような体積に、無数の本が存在できている。

          WD#121 文庫本讃歌

          WD#120 サマーサマライズ 〜心の軽井沢〜

          夏休みに何をしていたのかと言えば、起きて、東進に行って、帰って、寝るというなんの色彩もない単純作業の繰り返し。わざわざ日記で書くようなことは全く起きていないので、夏休み期間中は本来の日記という趣旨からは外れた内容を色々お送りしてきた。 1回振り返ってみましょうか。 #114 ペルーの違法採掘者の話 #115 パンはパンでも食べられないパンの話 #116 プロフィール固定用自己紹介 #117 インターネットの話 #118 ヒロアカ完結の話 #119 小説 というわけですか

          WD#120 サマーサマライズ 〜心の軽井沢〜

          【短編小説】ビビッド

          小中と、絵が上手いことで得したことはよくあった。休み時間にノートの空きスペースにいろんなキャラクターの絵を描いて友だちに見せては「すごいね」などと褒められ、その称賛が相良(さがら)の悦楽に直結していたことは、間違いなかった。 しかし、その才を武器に美術系の高校に進学すると、今まで見えていた世界は粉々になった。 絵が上手いというポテンシャルはもはやパッシブスキルであり、その中でも卓越した能力の人たちが目立つ世界。個性と言えるものを失った感覚だった。 ある日、初めて自由に絵

          【短編小説】ビビッド

          WD#119 ルシャトリエの夕暮れ

          こうして暑い日々が続くと、自分の脈を通う血液さえも熱を帯びているかのようだ、と俺は車を降りて感じた。 地球温暖化、などという言葉が過去に叫ばれていたらしいが、最近はやや落ち着いてそんなことは誰も言わなくなった。しかし夏は依然暑い。その事実は揺るがないのだ。 俺は先輩を助手席に乗せて4軒目の住宅に向かった。俺、そして先輩は高齢者の住む住宅を訪れて医療器具を売る仕事をしている。言ってしまえば押し売りだが、しっかり広告の電話番号にかけてきた家に行っているので問題はない。 「す

          WD#119 ルシャトリエの夕暮れ

          WD#118 ヒロアカ完結を迎えて(ネタバレなし)

          2024年8月5日、週刊少年ジャンプで約10年間連載されていた「僕のヒーローアカデミア」が最終回を迎えた。私がこのコンテンツに初めて触れたのは今年4月なので、まだ読み始めて4ヶ月しか経っていない。そんな若僧がヒロアカが完結したことを語ってもいいのか、と少しは考えたのだが、めちゃくちゃ好きなコンテンツになったし、ラスト7話くらいは本誌で追いかけるくらいの熱量は持ち合わせていたので、僭越ながら今回はヒロアカという作品の、全体的な感想を述べさせていただきたく思う。 にしても、ネタ

          WD#118 ヒロアカ完結を迎えて(ネタバレなし)