[教育]教育の変革といじめの繋がり
今も続くいじめ問題。
無くなることもなく、時代により変化する悪質さ。
生きていく上で避けることができない問題。
この問題と教育との繋がりについて考えてみた。
日本の教育は、いつの時代も労働力をどのように
育てるかで変革している。
戦後は単一教育制度や単一学校種、
その後、画一的な労働者よりも多種多様なニーズに応えるクリエイティブな労働者を求め、
「個性尊重」の教育が導入された。
この導入により、いじめの発生件数が増加したと
言われている。同時に、子どもの環境要因による
心身の不調も指摘されている。
このことから、全てが教育の変化によるものだけ
ではないと考えることができる。
私が考えるに、
子ども一人ひとりの個性を尊重し、伸ばす。
自己意識の基礎を培い、生活上必要な習慣や技能を身につけ、自立への基礎を養うという教育は、
人間が生きる上で重要な要素である。
この教育がなぜいじめに繋がるのか?
これは、導入する上での土台作りができていないことが問題である。
まず、個性ある子どもを育てるには、
個性を認める、自らも個性的である教員と、
個性ある教員を集めた個性的な学校作りが求められる。
個性を自覚するには、他者との比較において
個性を感受するあり方であり、
個性を認めるためには、他者との比較が必需であり、他者との比較において、自分の特性を判断できると考える。
現代の若者は、他者との比較を嫌い、
自己の内なる声に耳を傾け、行動することが
「自分らしさ」と考えられている。
人との違いを認められず、
同じであることを肯定しがちである。
対人関係を育むためには、
自分の考えや価値観だけで想像するのではなく、
相手との違いを恐れず相手に確認することが
必要である。
このコミュニケーション能力を養うことが重要だ。
このことから、個性尊重の教育から派生した
真逆の教育が養われているように感じる。
学校教育の中でできることは、
対人関係を育む社会性を身につけることである。
集団を心地良く感じられるような
コミュニケーションの仕方や他者との違いを
認めることである。
このような教育導入を考えていきたい。