僕が読書をする理由
僕は「活字を読むこと」が苦手で嫌いだった。
幼少期から漫画ですら読む習慣が一切なく、本というものとは無縁の人生を過ごしてきた。
それが理由なのかは知らないが、大学入試のセンター試験では他教科に比べて国語の点数が圧倒的に低くかった。
活字を読むこと、いやそもそも文章を読むことに抵抗があった。
僕が本を読むようになったのは大学1年生の半ば頃だと記憶している。
高校卒業まで、サッカーと勉強の2軸に大半の時間を費やしてきたから、自由な時間がある=勉強する、という無意識を刷り込んでいた。
でも高校を卒業して大学に進学して一人暮らしを始めると、勉強しなくていい自由な時間が生まれた。
初めはこの時間を使って将来のために英語の勉強をしていた。
(大学生になっても自由時間=勉強の無意識が機能している)
そこで英語の「勉強法」について学んでみようと思い、英語を学ぶのではなく、英語の勉強の仕方を学ぶことを始めた。
これが僕にとって記憶している限り一番初めの「読書」な気がしてる。
(僕にとっては、学校の教科書を読むとか、英単語帳を読むとかは「勉強」であり、「読書」ではないと区別している。でも勉強法を学ぶため本を読んだことは「読書」なのです。僕にとっての本を読むこと、読書、の定義はなんとなく汲み取ってください。)
父が本を読むタイプの人間で家には本がたくさんあり、一人暮らしを始めるタイミングで荷物に紛れ込んでいた数冊の本を読み始める。
この辺りから、本を読むことが「自分にプラスになる」ということだけをなんとなく感じ始めていた。
そしていわゆる自己啓発の有名どころから順番に興味を持ち始め、月に1冊くらいのペースで読むようになった。
同時に、周りの先輩や大人、自己啓発本からなんとなく「本は読め」というアドバイスの共通点があるように感じ、みんなが「本は読め」っていうなら読んでおいて間違いはないかぁと、読書がなんか大事なものである自覚を持つ。
そこからは、自己啓発に加えて学問系の本(会計学、統計学、気象学などなど)に興味を持ち始めていろいろ読んでいた気がする。
もうこの頃には「読書」がだいぶ習慣化されていて、逆に本を読んでいない期間が長く開くと心地悪さまで感じるようになった。
読書を始めてから3年くらい経って、「午前3時のルースター(垣根涼介)」を読んだことがきっかけで小説にハマる。
誰かのオススメ小説は基本的に読むようにしていろんなタイプの小説にも出会い、なんとなく作者の特徴を理解し始めたり、どんなジャンルの小説が好きなのかが見えてくる。
ここまで、文字を読むことが嫌いだった人が読書をしていないと心地悪くなるまでを見てきた。
現状は、ビジネス本や自己啓発も読むし、小説も読む。
「誰かがオススメしている本を思考停止で購入することはビジネスマンの基本動作である」と叩き込まれたおかげで、読みたい本が尽きない。
ここまで僕と読書の関係性を振り返ってきたが、ここで僕が本を読む理由を改めて考えてみた。
結論、大きく分けると2つの理由から継続的に本を読んでいると自覚している。
①自分をアップデートし続けるため
自身のアップデートが止まると心地悪く感じ、無意識に自分をアップデートをしたくなる。
これは僕の成長意欲みたいなものが根元で、昔から持っているものになりそう。
自分をアップデートするには、外からの情報を内に取り入れるという経験、行為が必要で、その手段の一つに本が存在している。
これは「時間を確保して文字を読む苦痛」より「自己アップデート欲」が上回っているからともまとめられる。
というと、ビジネス本や自己啓発はなんとなく「自己アップデート」に寄与することを納得してもらえるかもしれないが、小説を読むことには疑問が生まれそう。
でも小説を読むこともビジネス本や学術系の本と同じくらい自己アップデートに貢献している。
「小説を読む=作者が見ている世界を覗きに行く」という感覚。
この人は世界をどのように見ているのか、捉えているのか、感じているのか、このあたりを覗くことが面白い。
世界には全員とって相違のない一つの事実があって、それ以外は全てその人それぞれの解釈であり、その解釈の違いによって人それぞれの世界観が形成されている。
その世界観をストーリーに表現してくれているものの一つが小説であると考えている。
つまり、「有名な小説家が世界をどのように見ているか」を感じることが僕が小説を読む最たる理由で、これが新しい気づきや学びを得るという点で自己アップデートに大きくつながっている。
この人は世界をどう解釈したらこんなストーリが表現できるのか。
今までの自分が生きてきた人生からは想像もできない、無数の解釈の仕方の一つを知ることができる。
自分と違う視点で世界を見ている人と関わることは楽しいし、めちゃくちゃ自分をアップデートする機会になる。
②読書が習慣化されているため
どんなことであれ習慣が乱れると人は心地悪さを感じる。
寝る前に歯を磨かない、とか、お風呂に入らない、とか、いつもやってることを急にやらなくなると心地悪いと思う。
それと同じ現象。
①と②の理由から僕は本を読んでいるし、これからも読む。
ちなみにこれは、全くもって「筋トレ」と同じであることに気がついた。
僕がほぼ毎日ジムに行く理由もこの2つである。
では、ジムに行ってきます。
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