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【感想】『感情を出した方が好かれる』に学ぶ、努力してるのに愛されない理由

こんにちは、ひつじです。

今回は、加藤諦三さんの『感情を出した方が好かれる』を紹介します!


📕このnoteを書いてる人📕
自己啓発、健康知識が好きな30代会社員。
社会人になって自己啓発本にハマり、本やインターネットで毎日何かを学ぶことが趣味でありライフワーク。考察深めの本が好き。
欲しい本のレビューが少ない時に困った経験から書評ブログを開始した。INTJ🐏


1.この本を読もうと思ったきっかけ

  • 職場でつい過剰に気遣いしてしまう日々に疲れを感じている

  • 好きなはずの友達と一緒にいる時でも、愛想笑いしてしまうのをやめたい

  • 嫌われることを恐れて本音を言えない

職場だけでなく友人、家族にもつい気を遣ってしまう性格で疲れることがあります。
『感情を出し方が好かれる』という主張そのものに納得し、手に取りました。

2.ざっくり内容/本の雰囲気

この本の主張はただひとつ。
「修羅場から逃げるな。逃げる限り絶対に愛されない。」
修羅場から逃げる愚かさを、ひたすら述べている本です。正直途中から少しずつ飽きてきます。
本の雰囲気も批判的な、ネガティブな印象が強いです。

修羅場とは、都合の良い人のふりをやめる場面です。バツイチ子持ちであることを恋人に告げる、義両親との同居を解消したいと提案するなどなど。
修羅場から逃げて損をした事例が紹介され、その愚かさが厳しい口調で述べられています。

一方、解決策は細かくは書かれていません。
弱さを隠すな、逃げない勇気を持て、といった気の持ちようレベルの解決策が述べられています。ハウツーを学ぶのではなく、とにかく他人の目を気にする愚かさを肝に銘じるための本だと言えます。

3.尽くしても愛されないのはなぜ?キツすぎる名言3選

1.どんなに努力しても、安易に好かれようとしては上手くいかない

努力しながらも、なぜかうまくいかない人は、あまりにも安易に人に好かれようとしたのである。従順とか、ご馳走をするとか、お世辞を言うとか、喜ばす話をするとか、何かを与えるとか、そんな安易な方法で好かれようとした。

『感情を出した方が好かれる』加藤諦三

一般的には、自分の時間や労力を人に与えるのは良いこととされていると思います。
ですがそれを人に好かれるために行った瞬間、その行動は安易なものになります。

非常に厳しい言い方ですが、好かれるために与えることは安易であると本書では繰り返し批判しています。どんなに善人であっても、努力家であっても同じです。

では安易ではない他人との接し方とは何か?
それは自分をさらけ出すことです。
その場で苦しんだとしても、修羅場から逃げなかったことを自分の心は知っています。
そうすることで後ろめたさがなくなり、落ち着きをもって他人と接することができます。

その落ち着きを見て、他人はあなたを好きになります。喜ばせる必要もご馳走する必要もなく愛されるのです。

2.優しさに見える行動も、単なる衝動でしかない

嫌われないために優しくしたとしても、
そんな人の中にあるのは人間性ではなく、性と暴力の衝動ぐらいである、と述べられています。
人間性とは何か?それは能動性や積極性、愛情、自主性など、自分の内面を犠牲にせず他者と関わる力です。

もし人間性を十分に育まずに大人になってしまった場合、どうしたらいいのか?
その方法は、繰り返しになりますが修羅場から逃げないことです。今までためてきた「ツケを払う」という言い方で言われています。

今までのように、お礼を言うべき人にお礼を言わない、喧嘩をすべき人と喧嘩をしない、ずるずるとその場その場でもっとも生きやすいように生きていく生き方をやめることである。

『感情を出した方が好かれる』加藤諦三

3.私的に得るべき安らぎを、公務で得ようとすると失敗する

公務とは仕事のことです。
仕事をして得られるのは名誉です。
名誉を得ることでチヤホヤされることはあっても、心安らぎは得られません。
それを理解せず、心の安らぎを求めて仕事を頑張ると真面目に頑張っているのに愛されない状態に陥ります。

では、公的に得られない私的な心の安らぎはどうやって得るのか?
それもやっぱり修羅場から逃げないことで得られるといいます。

どんなに成功しても、自分を偽って修羅場から逃げたことは心がわかっているからです。逃げる限り安らぎは得られません。
安らぎを得たいのならば、私的にも公的にも修羅場から逃げないこと。
その場をやり過ごさず向き合うことが何よりも重要なのです。

【総評】修羅場から逃げる愚かさを説いてくれる本!ただし解決策は無し。

最初から最後まで「修羅場から逃げるな」この主張でした。批判的でネガティブな言い方で、現実を突きつけられます。

本当に99%この主張なので最初の方だけ読めば良いようにも思います。
具体的な解決策は述べられていないのでハウツー本を期待して読むべきではありません。

同じ主張でも、違う言い方で言われるとしっくりくることがあります。
そういった意味で、とりあえず全体を一度読んでみて、心に残る一文を探すのには良さそうです。

おわりに

著者自身が周りに尽くしすぎて後悔したと書かれていましたが、読んでいるとそれがよく伝わってきます。
こんなに尽くしているのだから、他者から愛されるはずだ!という思い込みは間違いだったという気持ちを存分に込められています。

個人的には、「働き詰めで頑張っていたのに周囲から大切にされなかった」という発言など、かなり周囲に対する恨みを感じました。
現実の冷たさと言えばそれまでですが、読み返すことはないかな…。今ここで心に刻んで、本を閉じようと思います。


最後まで読んでくださりありがとうございました!!

ひつじ🐏



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