医療分野における情報の非対称性
医療は情報の非対称性が高い分野であると、医療経営学で学んだ。
情報の非対称性が高いとは、売り手と買い手が、商品に対して持っている情報の差が大きいときに、売買に不合理な状況が生じることとである。
ノーベル経済学賞を受賞したジョージ・アカロフが書いた中古車市場の論文がベースであり、その情報が医療へと波及した流れとなっている。
医療現場は、患者側と医療側の情報量の差が大きい。
私は、患者側が医療情報を得る手段が少なく、結果的に適正な医療行動ができないと理解していた。
しかし、発信元のアメリカでは、患者側が持病を隠して民間の医療保険に加入した結果、医療保険の維持が難しくなるという解釈である。
つまり、患者側を医療側が見抜くことが難しいことで、「情報の非対称性が高い」と捉えられている。
私の理解が逆であった。
ただ、正しい解釈であるとも感じた。
糖尿病で入退院を繰り返す患者。
服薬コンプライアンス不良、
被虐待の家庭
病院のなかにいるだけでは、患者さんのことは理解できない。
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