【横瀬町/協力隊】2024年1月 地域おこし協力隊は消耗品なのか……
このたびの能登地方を震源とする大規模地震により亡くなられた方々に深く哀悼の意を表するとともに、被災された皆さまに謹んでお見舞い申し上げます。被災地域の一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。
みなさん、新年明けましておめでとうございます。
横瀬町地域おこし協力隊ウェルビーイング担当の近藤です。
本日は、ちょっと色々と振り返りとこれまでの整理をしていきたいと思います。
2023年聞かれたことも含めあれこれ振り返り
①委託型の地域おこし協力隊について~横瀬町編~
私は現在、総務省(日本政府)の事業である地域おこし協力隊の制度を利用し、2023年3月から横瀬町でウェルビーイングを担当しています。
主な要請としては、ウェルビーイングを横瀬町に推進・啓発をすることです。横瀬町からは委託型(準委任契約)の協力隊として採用されています。なので、私は個人事業主となります。そのため福利厚生はありません。150時間を上限に時給支払となります。報告書及び活動経費を提出し、横瀬町に承認された後、報酬が支払われます。業務内容としては要請に基づき自身で活動計画し、横瀬町の担当者に相談しながら方向性を定め業務を進めています。※受入型の協力隊の詳細は横瀬町までお問い合わせください。
少し前に地域おこし協力隊について書いた記事はこちら↓
②ウェルビーイング担当者として大切にしていること
近年、世界及び日本の政策、企業及び教育方針として現場でもウェルビーイングの概念は積極的に取り入れられるようになってきました。
しかし、トレンド感が満載で、耳障りは良いけど、時期が過ぎればウェルビーイングという言葉は、新たなトレンドワードに変化していくだろうと予想しています。
時代と共にトレンドは変化しても、本質的なものは変わらないと私は考えています。本質的なものとは「横瀬町で住む人々のしあわせ」です。
私はウェルビーイングをとおして、この本質的なものに向き合うことができたらと考えています。
そのためにも、横瀬町や横瀬町の町民の方が「しあわせって何だろう」と自分事として寄り添えれるようなきっかけづくりが私の主な活動として考えています。
今更なんで地域おこし協力隊なの?とよく聞かれますが、
地域おこし協力隊だからこそ、忖度なく地域活動ができると思っています。
③地域おこし協力隊は消耗品なのか……
年末に、町民の方から
「近藤さん、私は協力隊制度については賛成できないこともあるんだよ」
と言われ(げっ、げっ、苦情だったらどうしよう。心折れる)と内心では思いつつ、理由をお聞きしました。
「横瀬町でも今までたくさんの協力隊の人たちがいたよ。でも任期は3年でしょ。協力隊を終えた後、仕事とかの保証がないでしょ。人生の貴重な3年間を使ってもらって、地域で頑張ってもらって任期が終わったらはいさようならってなんだか申し訳ないと思うんだよね。」と言われました。
今まで横瀬町の方からは、「協力隊何やっているの?」とはよく聞かれましたが、任期後のことを心配してくださるお声はあまりなかったので正直嬉しかったです。
全国的にもこの問題提起は非常に重要だと感じています。
横瀬町にも現在18名の協力隊がいます。
協力隊の任期は最短1年、最長3年です。進退については比較的自由です。
いち協力隊が地域から去ったとしてもまた新たな協力隊を募集すれば良いだけです。地域にとったらさほど影響力はありません。
地域おこし協力隊は消耗品なのか……
そうならないためにも、協力隊の活動を終えた後のビジョンを明確にしておくことはとても重要だと考えています。
活動にも役立ち、且つ、任期後の自己実現にもつながる自分の強みを磨く機会を意図的に今後もつくっていきたいと思います。
地域にとっても、自分にとっても幸せにつながる活動づくりが地域おこし協力隊の発展につながると私は考えています。
どうか温かく見守って下さると幸いです。
④地域おこし協力隊の悩んだ時にどう乗り越えるのか
●所属先の自治体職員
横瀬町には協力隊の担当者がいるので、活動内容や活動経費で悩んだときはすぐ相談しています。モヤモヤした時に活動を強引に推し進める選択ではなく、その時は立ち止まり、客観的な意見を頂くことで冷静な判断で物事を選択できるよう心がけています。基本的に活動については隊員の意思を尊重して下さっており、筋の通った業務であれば応援してくださいます。
活動にも、今後の人生にも迷うことが多いので、こういう行政のサポートは本当に助かっています。感謝!
ポイント:もし地域おこし協力隊になりたいと考えている方は、可能な限り、希望先の自治体と協力隊の関係性を調べておくことをお勧めします。
行政のサポートがあることで様々なトラブルを回避することができると思います。
●信頼する地域の人たちとの関係づくり
横瀬町で活動する中で、本当に良かったなと思うことは、町のひとにすごく恵まれたということです。地域おこし協力隊の身分は、仕事もプライベートも切り離すことができず、地域にいればどんな時でも協力隊の私で見られます。「呼ばれたら、用事がない限り参加する」をモットーにフットワーク軽くいつもいたいと考えています。そういう意識は持ちつつも、自分らしく活動するためには、自分という人間を良くも悪くも知って頂くことが重要だと考えています。また、幅広く知ってもらう努力よりも、本当に信頼している町民の方とのつながりを大切にする中で、いつの間にか知り合いが増えていくという考え方を私は大切にしています。本音で話せる心がほっとする居場所と人は幸福度を上げるためにもとても大切だと思います。
ポイント:私は横瀬町のひとたちに恵まれたことで、横瀬町がすごく魅力的に感じ、好きになりました。協力隊の任期中、悩んだり、戸惑ったり、行き詰ったりすることもあるかもしれませんが、信頼できる地域の人たちとのつながりで何度も乗り越えることがでると思います。たった1人でも良いので相互に信頼できる関係の方と出会えるといいですね!!
⑤あれこれ悩んだからこそ、今がある
2023年の秋ごろからずっと2024年度横瀬町地域おこし協力隊をするべきか、ずっとずっと悩んでいました。
地域おこし協力隊の活動が今後の自分の未来の何につながるのか
分からなくなっていたからです。
その時に、今の私が大切にしているものを改めて脳内整理しました。
↓今の私が捨てれるものは……
・横瀬町地域おこし協力隊としての身分
・ウェルビーイングの担当者
↓もし、今お声がけ頂いている仕事に移ったら
・自分の身分が安定する
・収入が増え、生活に余裕が生まれる
・ただし、横瀬町から仕事は通うことはできない
↓もし、私が横瀬町を去ったら
・横瀬町のひとと会えなくなる、約束が果たせなくなる
・ウェルビーイング通信「ぬくとまる」が中途半端になる、楽しみにしている町の人になんてご挨拶するべきか……
↓今の私が捨てれないものは……
・横瀬町のひとたちとの関係性
・中途半端に辞めることはできないウェルビーイング通信「ぬくとまる」
2023年、ウェルビーイング通信「ぬくとまる」が
横瀬町の内外の方をつないでくれました。
1番嬉しかったのは、横瀬町から家族が移住し、1人暮らしの高齢者の方が、「ぬくとまる」を毎月楽しみにしているよと言ってくれたことです。
また、アメリカに住んでいる先輩が、横瀬町での私の体験を読んで
「励まされた」と連絡をくれたことです。
自分が思ったこと、感じたことを、正直に、まっすぐに発信することで、ご縁がある人には伝わるんだと思いました!
また、驚いたことに、生まれてはじめて、ご飯を食べなくても、睡眠時間を削っても、文章を書くことの好きが止まらないことを知りました。
2023年、横瀬町は素敵なひとたちとの出会いを与えてくださり、
文章という私の強みであり、本当にやりたいことを教えてくれました。
だから、
2024年はウェルビーイングを担当として「しあわせ」をテーマに発信します。
横瀬町のしあわせが読み手のしあわせにつながるような記事をかけたらいいなと思います。
こう思っていたら、早速、引き寄せか!!!!!
天狼院の年末集中特別講座「人生が変わる文章教室」に参加させて頂くことになりましたので、後ほど、こちらも報告します。
2024年、激動な1年になりそうですが、だからこそ、命がある今この瞬間を大切に生きていきたいと思います。
引き続き、今年もよろしくお願いします!!
2024年1月1日発行ウェルビーイング通信「ぬくとまる」
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