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オーストラリアで眼と歯の検査をした話

 今年オーストラリアに移住して、毎日が発見の連続である。このエッセイ集ではオーストラリアに関する情報や体験談を紹介している。オーストラリアで生活するってどういうことなのか、オーストラリアってどういう国なのか、少しでもオーストラリアを身近に感じてもらえればと思う。さて今回は、先日眼と歯の検査をしたのでその話をしようと思う。
 ちなみに医療関係では、ちょっと時代は20年ほど遡るが、以前逆流性食道炎をオーストラリアで治療したことがありその経験を記事にしたのでそれも楽しんでいただければと思う。

 さて話を眼と歯に戻す。「目には目を、歯には歯を」という言葉を中学高校の世界史の授業で習ったことを覚えている人も多いと思うが、古代バビロニアでも現代でも眼と歯は生きていくための大事な要素だ。自分の眼と歯だが、特に大きな問題があったわけではないが、経年劣化は着実に進んでいる。眼医者に関しては新しいメガネが欲しかった。「あれ、メガネを作るのに眼医者にいくの?」と思った人がいるかもしれないが、その疑問は下で説明する。また、歯医者に関しては「たまには掃除しないと」と思ったのが動機だ。
 オーストラリアでは日本と同じようにメディケアと呼ばれる国民皆保険があるが、それを使うのは今回が初めてである。

 まずは眼の検査について。とはいっても実はメガネを作るにはやはりメガネ屋に行くことになり、そこに眼医者がいるのだ。受付を済ますと、頼んでもいないのにいきなり検査室に案内され、かつて健康診断で見たような機械の前に座らされた。検査の仕方を説明されたが専門用語がよくわからないし、早口で困ったが何回か聞き直して、なんとかいくつかの検査を終了。眼球の中や、眼圧、視野などをくまなくチェックされた。その後、眼科医とのインタビューがありコンピュータスクリーンを見ながら自分の目の中をレビューした。自分の眼の機能を白日の元にさらされた感じだ。
 ところでこのような検査は、メディケアに加入していれば、すなわち永住権を持っていれば無料で行うことができることが後になってわかった。頼んでもいないのに検査をするのはそういった理由もあると思われる。要するに、こっちの懐は傷まないし向こうは国に検査費を請求できるのだ。
 さて、「実はメガネが欲しいのだけど」とやっと言えたのは検査もだいぶ進んだあとであった。その後、合うレンズの強度を確認してもらった。最近夜の運転がちょっと不安だったが、やはり今のレンズは少し弱いことがわかった。
 最後はフレームとレンズの選びになった。もちろん値段はピンキリであり、スカーフを頭に巻いた女性スタッフは「レンズは標準タイプではなくて 100ドル高くなるけどプレミアムした方かいいよ」と言ってきた。セールストークというよりはこれまで経験から言ったのだと思う。合計の料金は日本と同じぐらいだったがあまりお金をかけたくなかった。こちらの表情がわかったのか、「もっと安いフレームもある」とのこと。どうせナイト・ドライブ専用なので在庫整理のような最安値のものにした。「2週間ぐらいでできるので来たらテキストを送るよ」と言われて終了。店に入ってから1時間半が経過していて、ちょっと疲れた。
 オーストラリアでは眼の病気のチェックはメガネ屋でやるということを学んだ日だった。もちろん、何か問題があって治療や手術などが必要な時はメガネ屋ではなく医者に行くはずだろう。

 さて、次は歯医者での経験だ。歯の検査・治療はメディケアではカバーされない。よって、保険治療したいなら民間の保険に入るしかない。私は、歯のチェックとクリーニングが年2回無料になる民間保険に入っていて、今回はその1回目だ。
 検査当日歯医者の受付に行くと、A4の紙に書かれた質問票を書かせられた。ITが進んでいるオーストラリアでもこれはまだ手書きだった。質問の内容は何かアレルギーはないかなどのよくある内容だった。
 しばらくして、インド系と見られる若い女性歯科医師から処置室に案内された。まず、歯全体のレントゲンと写真を撮られた。その後、歯の写真などを見せられながら自分の歯の状態を解説された。眼の時もそうだが、自分の体の一部が人前にさらされるのはあまりいい気持ちがしない。「歯磨きで少しガムに傷ついているのでなるべく柔らかいブラシで磨くように」と言われた。写真を見ると確かに歯の周りのガムが少し変色しているように見えた。
 その後は、歯石除去をやってもらった。これは基本的に日本でやってもたったこととほぼ同様であった。最後にフローライドを2分ぐらい口に含めて、歯にコーティングする過程があった。これは日本では経験したことがなかった。最後に受付で今回の処置は全額保険でカバーされると聞いて安心し、半年後の予約を入れて終了となった。大体、1時間ぐらいかかった。

 以上が今日の記事の内容だが、細かい違いはあるものの同じ先進国なのでやることは基本似ている。シニアになれば、眼も歯も若い頃からはだいぶ劣化しているので、今後もお世話になるのだろう。



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