#265 Amazonブラックフライデーと、最近読んだ本について。
賞与が支給される前にクレジットカードの限度額を吸い取る大セール、Amazonブラックフライデーが始まりましたね。わたしは電子書籍を12冊買いました。ポイントアップキャンペーンのポイントが付与されたら、もう1,2冊本が買えます。そしてまた積ん読が増えてゆきます。個人的にはまあ、これで十分かなという感じです。
最近、アダム・スミスの『国富論』を読みました。やはり実際に読んでみないとわからないものです。250年ほど前の書物なので、読者は未来人として読解しなければならないという点での読みにくさはありますが、幸いにも現代語訳があり、助かりました。
読解力にそこまで自信は持てませんが、あまり嫌な本ではありませんでした。『国富論』と言えば、銭ゲバどもの印籠の様なイメージを持っていたのですが、どうやらそういうものではなさそうです。印籠に刻まれているはずの免罪符、「見えざる手」というのは長大な本書の中に一言出現するだけです。なぜこれほど有名な言葉になったのか、正直よく分かりません。全体を通しての主張は、「労働者の賃金が上がり豊かになるのは自明との前提がある上での、自由な経済活動」を説いていると思います。彼の考えに賛同するなら、会社が儲けた際には従業員もその恩恵を受けられることが当然でなくてはなりません。むしろ、社会の下層にいる人々が豊かになることが重要とさえ言っています。
こうした大著を読んだ後には、解説本を読むというのもわたしの定番パターンなのですが、『超訳「国富論」』と言う本を読みました。本編と違ってサクッと読める量でありがたかったですね。
ただし、アダム・スミスが説いた生産性に対する「分業」の絶大な効果については、最近わたしが疑問を感じているところです。未来人としては、仕事が分業化されているのは当たり前であり、それゆえ労働者のアイデンティティの喪失が生まれていると感じるのです。
ところで今は、ピケティの『資本とイデオロギー』を読んでいます。わたし、経済きらいです。そもそも、何を言っているのかよく分かりません。いやしかし、だからこそチャレンジすべきジャンルです。例えばスミスなら、「見えざる手が市場を調整するから、欲望丸出しで金儲けしていいんだよ」という詭弁に騙されないために読むのです。ピケティはやはり、大資本家に資本が集まりすぎて、まるで封建時代のような資本集中が起きていることに警鐘を鳴らしている人物ですから重要です。チャレンジします。ちなみに『21世紀の資本』は、わからなすぎて半泣きで読み終えました。
まあ、こうして読書ができるのも、休職できているおかげなのですが、いろいろ知れば知るほど働きたくなくなりますね。世界はあまりにも不平等です。
それと、今回もブラックフライデーのおすすめはfinalのE500というイヤホンです。YouTubeやAudibleのような音声コンテンツを楽しむのに最適なイヤホンです。音楽用イヤホンとは全く異なるチューニングなので、話し声の明瞭さに驚くと思いますよ。あと、E500は家電量販店では買えませんので、尚更Amazonのセールで買いなよ!ということになります。おすすめです。