調子の良し悪しを
Threshold走、という練習がある。Thresholdは閾値の意で、日本語だと閾値走(以下、Tペース走とする)と呼ばれる。感覚的には、ギリギリ止めたいかどうかというペースである。この言葉を初めて知ったのは、「ダニエルズのランニングフォーミュラ」という本だ。この本では、終わるのが待ち遠しいが、同時にかなりの距離を持ちこたえられるペースだと言っている。
Tペース走を、朝からやるのは、かなりメンタル的にやられるのだが、時間的に仕事に行く前にやるポイント練習としては、とても適している(と思っている)。先月の後半は、距離を稼ぐことに重点を置いていたので、およそ1ヶ月ぶりにやってみることにした。結果がこちらである。20分でどれだけ進めるか?と思って頂ければよい。
実は、1ヶ月前にやった時は、4.96kmだった。つまり、前回よりも落ちているのである。走る速さを分解してみれば、「一歩の距離(m)」×「ピッチ(spm)」である。一歩で稼ぐ(ストライド)か、ピッチで稼ぐか。
他に取得したデータからその理由を探ってみる。前回よりも歩幅が平均で2cm短くなっていた。たかが2cmと思うかもしれないが、20分間走り続けての2cmである。仮にピッチを175spmとすると、20分間で70m違うことになる。
その2cm分の力がどこに行ってしまったのか。それは上下動である。前回は8.7%だったのに対し、今回は9.7%。力が上(跳ねる)方向に行ってしまった。なぜ、そうなったかは定かでないが、調子の良し悪しはこういうところに表れているのだろう。ちなみにこのあたりのデータはランニングダイナミクスポッドを使うと取ることができる。コーチのいない市民ランナーにとっては強い味方だ。
いいなと思ったら応援しよう!
よろしければサポートをお願い致します。頂いたサポートは新しいことを生み出すための活動に使用させていただきます。