【ニュースからの学び】深刻化する大学生の学力低下【大学教育】
先日、「深刻化する大学生の学力低下、中学校化する大学」といった記事を読みました。
以前は一芸入試とも言われたAO入試や指定校推薦入学が増加している現在においては、大学に入学するためには学校教科における学力だけが必須条件では無くなりつつあります。
学生が大人に対して行う「何で勉強するの?」という質問は、ある一面に関しては正しさも含んでいます。
つまり、私のように、一時期は社会人として生活していたものの、その後に資格取得&独立し生業を見つけた人間にとっては、今の学生が学校で勉強する教科の全てが役立つという訳ではありませんので、大学入試等に学校教育が必要が無い状況が継続するのであれば、必要の無い学校教科の学力と意欲が低下してしまうのは仕方の無いことです。
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しかし、その記事で私が気になったことはその部分では無く、「授業に参加しない学生への電話連絡」や「担任制」を設定している大学が珍しくない、というところでした。
私にとって大学は、基本的に、何かしらの学びをするために(=自分のために)通う場所なので、上記の対象者になるような学生については問題外だと思っています。
しかし、実際には記事のように「大学生なのに中学生のように、様々な事(一般常識含む)を世話焼きしなくてはならない」という状況が発生しています。
なぜこうなっているのか、ということに無理やり理由付けをするのであれば、
① 対象の学生たちは、「大学に入学するということだけが目的」になっている。
⇒ 「大学受験の勉強で燃え尽きてしまっている」「目標である入学を達成した。しかし、その後のやりたいこと・自身の未来等については何も考えていない」など
② 人間として、基礎的・常識的な考えが欠如している。
⇒ 大学生でいるためには、当然ですが授業料などお金が発生しています。そして多くの学生がそのお金を両親が払っているのですが、「きちんと学習してそれに報いようという気持ちが無くなっている」など。
という、多くは自分自身のことしか考えていない・自分の周辺のことに考えが行き届いていないことが理由なのではないかと思います。
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私の顧問先・お手伝いしている塾経営者も仰っていましたが、現在では「休む場合の欠席連絡をしてくる人が少ない」「授業中、周りの同級生と話すだけで全く学習しようとしない」などの、保護者・学生が増えているそうです。
これについても、「お金を払っているのだから、自分の好きにやっていいのだろう」という保護者と学生の考えがあるのだろうと考えてしまいます。
例え「お客さま」としての立場だったとしても、他の塾生への影響を考えると必要最低限の振舞いを行って欲しいと思うのですが、そういった、(良い意味での)周りの空気を読む方が、年代を問わずに減少していることは間違いないと思います。
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現在の日本は少子化が進んでいますので、(言葉は悪いですが)子供を集めてそのお金を原資として大学を運営していかねばなりません。
ですので大学としては、上記の電話連絡・担任制も必要なのかもしれませんが、各大学が自身の存在意義を考え直す必要がある時期に差し掛かっている、と思った記事でした。
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