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【私の仕事】『 学習塾とは「とにかく塾生の学力をアップさせる機関」という考え 』の功罪【学校教育/学習塾】
とにかく一番上を目指し、学力を向上させ、入試に合格するという成功体験を得ることが、必ずその生徒のためになる。
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私が学習塾業界に入りたての頃、ある塾長が言っていた言葉です。
その方は、市内の上位高校への合格実績を大変上げていましたし、上記の言葉にも大変説得力がありました。
ある一面で、これは間違いない言葉です。
その塾は「偏差値67以上/60以上/55以上/それ以下」のように、偏差値別クラス分けを行っていました。
このクラス分けも、同じ偏差値の生徒を集めることで、授業内容にも生徒の心構えにもプラスになったことは間違いないと思います。
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しかし、その塾に長い期間在籍したことによって、上記の言葉に疑問を持ったことも事実です。
塾長は、中学三年生については最上位のクラスに力を入れることがほとんどで(特に夏休み後)、そのことによって合格実績を上げていました。
そうすると、他の三クラス、特に下のニクラスについてはほったらかしといってよい状況でした。
私自身、学生時代から学力的に優秀な人間で・学校の内申点が良いような「良い生徒」ではありませんでしたので笑、時間があれば、そちらの下クラスのフォローを(勝手に)行っており、上位高校の合格率だけでなく、教室全体の合格率は上がりました。
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また、性格が大変素直な生徒で、中学二年時偏差値49から中学卒業時偏差値70という大幅な学力アップで、仙台二高に合格した生徒もいました。
その生徒は、入塾当初から、
学校が終われば塾で自習
塾の授業が無い土曜日曜も塾で自習
学校や塾の宿題以外にも、自主的に宿題をもらいにくる
という、まさに学力アップして当たり前の性質を持ち、そのための行動も伴っていました。
私ともかなり仲が良かったのですが、上記のように最上位クラスに入ってからは、授業をすることはほとんどありませんでした。
その結果、仙台二高に合格!
めでたしめでたし…
とはならず、翌年のGW頃に、親から
「○○の雰囲気がちょっとおかしくなっている」
という連絡が来ました。
ちょっとボーッとしたり、忘れ物が多くなったり、寝るのを忘れて徹夜したり…など、少し心配になる様子だそうです。
中学生時代も、ちょっと抜けているところが多かった生徒ですが、それともまた違った印象でした。
とりあえず、一度病院に行った方が良いかも、とアドバイスをすると、いわゆる「燃え尽き症候群」になったということでした。
その生徒は、一年間休学し、その後東北大学に入学し、その際には私らに挨拶にくることもあったので、罪悪感も少しは減りましたが、私の塾人生でかなり大きなやらかしと言える出来事でした…
そういったことなどを経験したため、私自身は、「生徒の性質や、学校行事の忙しさなどで、授業内容の強度や宿題の量・生徒への激励の言葉を緩くしたり」…など、ある程度緩めることも気をつけながら生徒に接していました。
今考えると、塾長とは全く馬が合わなかったのですが、そこら辺の考え方が全く違ったのでしょうね。
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ですので、今回の言葉は、確かにその通りとも言えますし、ちょっと違う(マイナーチェンジさせるべき)言葉とも言えます。
良い意味でも悪い意味でも、心に残り・未だに覚えている言葉ですし、これからも様々なシチュエーションで思い出す言葉だと思います。
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今回の画像は【はるよ】さんからお借りしました。ありがとうございます。
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