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【学校教育】学校の裁量で一コマの授業時間を5分短縮することが可能に【探究の時間/学びの変革】
文部科学大臣は、小中高校で学ぶ内容や授業時間数を定める学習指導要領の改定を中教審に諮問した。
というニュースを読みました。
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学校現場の裁量を拡大し、一コマの授業時間を5分短縮することが出来、それにより生じた時間を個別学習や学習震度に合わせた学びを出来るようにする、という狙いということです。
また、学校教育の現場で問題となっている「教員の負担軽減」については、年間の総授業時間数削減には踏み込まず「現在以上に増加させない」としたそうです。
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教育現場によってカリキュラム内容を柔軟化させることによって、生徒の多様性に繋げるということですから、狙いは分かります。
ただ、これは、「学校ごとの裁量」ではなく「市区町村ごとの裁量」で行ったほうが良いと思います。
もし学校ごとの裁量で行った場合、生徒・保護者から
「何でこのカリキュラム編成にしたのか」
「この編成にしたことによってのメリットは何か」
「上手くいかなかったときの責任は誰が取るのか」
という反発があることは目に見えています。
これに対して、ほとんどの学校は論理的に説明することは難しいでしょう。
ですので、そんな分かり易いデメリットがあることが分かりながら実行するような学校がある訳はないので、もし狙い通りにカリキュラム構成を変更して欲しいのであれば、市区町村(の教育委員会)が主導しての形しか無いのではと思います。
もしくは、理事長の教育方針が大きなウエイトを占める「中高一貫校」であれば、今回の施策で特色が出るかもしれません。
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今回は、かなり批判的な内容で書いてきましたが、基本的な考え方と進め方は良いと思います。
日本全国同じカリキュラムで同じ授業を行う、という形の学校教育は時代に合っていないと思うからです。
以前記事にしました、私立神山まるごと高専
の取組みは、今回の施策を突き詰めた感じです。
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ですので、今回の施策の最終形は、私立神山まるごと高専とはいかないまでも、
各市区町村ごとに学生教育の特色が出る
という形ではないかと思います。
『我が○○市では、「~~~」という目標を達成するためのカリキュラムを組んでいます』
といったような文言が、各市区町村のHP等で確認出来ると良いですね。
今までも記事にしてきたように、学校教育の施策に正解はありませんから、教育を受ける学生側だけでなく、教育を提供する組織側の人間にも柔軟性と計画性が必要になる時代です。
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※この記事を執筆中、川崎市で授業コマが不足し年度末までに追加授業を実施というニュースも読みました。
新しい制度を行う際には、ある程度上位機関が監視・管理することが必要な裏返しですね。
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今回の画像は【yukiota】さんからお借りしました。ありがとうございます。
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