「不本意な現実」におすすめは「嘆き」
アドラー心理学でいう「不本意な現実も実は自分が望んでいることなんだよ」というのが、「そうかもな」という部分と、「いや、それにしてもこれは望んでいないよ?」という部分があって、どうもしっくりきていなかったのですが、昨日「個人のキャパと使命」というタイトルのnoteを書いたら、少し思考が整理されたので、もっと整理するために、とりあえず書いてみます。
「いや、でもその、あなたが嫌だって言っている不本意な現実を望んでいるよね?現に、そこにつながる言動してるってことだよね?」
と言われたら…それは、本当に選択している(能動的に、積極的に、情熱を込めて選択している)のではなく、現時点で目の前にある選択肢から”消極的に選択している”、と言いたい!!
例えば、私の不本意な現実の一つに「PCが周りの人より得意だと思われていてPC作業を頼まれる。ワクワクしないときは、断るのだけれど、断るのも実はしんどい」というのがあります。
PC作業はやれるし、ある意味苦手だと言っている人より早く作業が出来るけれど、大好きなわけではありません。
お願いしてくれる人を応援したい、とか、その作業によって何かを他の人にも広めることの助けになる、という「私のニーズ」が大いにある時には、やる気になれます。
でも単に「あなたがやると早いから」と言われて頼まれると、断るようにしています。
とはいえ、引き受けた後にズルズルと「これもお願い」と言われることがあって、前は「このくらいだったら」と受けていました。でも、その「このくらい」が重なることがあって(=同じ人に何度か頼まれることがあって)だんだんうんざりしてくる、というのを繰り返していた時期があります。
PC作業に関しては、うんざりしていることに気づいて、「PC作業は人より多分得意だけど好きじゃない」と言語化したことで、断ることができるようになってきましたが、それでも依頼が来ます。そして、ワクワクしないと断ります。
で、冒頭の「PCが周りの人より得意だと思われていてPC作業を頼まれる。ワクワクしないときは、断るのだけれど、断るのも実はしんどい」が不都合な現実としてあるのですが、これを「自分が選んでいる、望んでいる」と言われると、「???」となるのです。
この「誰かが望んでいるから起こる」という考え方だと見えないのは、
ということ。
どういうことかというと、PCが得意じゃない人(Aさん)は、「望んでいることが起こってほしい」と願っています。
私(B)も「PCが得意じゃない人が、頼む人もいなくて、望んでいることが起こらない」ということよりも、「PCが得意じゃない人が、頼める人がいて、その人が望んでいることが起こってほしい」と願っています。
でも、それが、AとBの周辺ではまだ他に頼める人がいないから、AさんはB(私)に頼み、私は断る、ということが何度も起こっていて、私の不都合な現実として「PCが得意だからPC作業を頼まれる。ワクワクしないときは、断るのだけれど、断るのも実はしんどい」ということが起こります。
これ、別にAさんも私(B)も積極的に望んでいるとは思えないのです。
じゃあ何が起こっているかというと、現状では、Aさんが望むことがB(私)にお願いしてもなされない、そしてB(私)はAさんの望むことが起こってほしいと願うから、断るときに辛い(もちろん嫌われたくない、とかもあります)。
そうだとすると、ここで必要なのは、「断っても心が痛くなったり、残念に思ったり、罪悪感を感じたり、また頼まれたとうんざりする自分」を変えて、「頼まれなくなること」ではなく、嘆くこと、かなぁ、と思っています。
例えば、
とか、いろんな嘆き方もできそうです。
そして、こうやって「何を嘆きたいんだろう?」「どんな嘆き方ができるかな?」と考えていると、ちょっとクリエイティビティやインスピレーションが刺激されて、楽しくなってきました。
これを書いているうちに、次に「PCが周りの人より得意だと思われていてPC作業を頼まれる。ワクワクしないときは、断る」という場面が出てきたら、「断る前に嘆いてみようかなぁ。そうしたら、断る言葉に『私もあなたも私がこれをしないことで願っていることがすぐには叶わないことを共に嘆いているよね』というエネルギーが乗った、『共に”このこと”をホールドしている』『共に嘆いている』『共にいる』感じが伝わるようなお返事が書けるかもしれない。そうしたら、それは、私が作りたい世界のかけらで、それはワクワクするなぁ」となってきました。
私の場合、不本意な現実に必要なのは、分析して「本人ががんばって変わる、変える」のではなく、「嘆くこと」、そしてそこからエネルギーを得て、「共にいられる」「つながりの中にいる」こと、のようです。
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