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43歳の転落。外資→ベンチャーの地獄(後編)

ということで全くカルチャーフィットできず、その上とんでもないパワハラ上司によりめでたく半年でノックアウトされました。フルリモートというのも自分にとっては悪手だった。なんかこの頃には少しおかしくなっていて、週末にひとりで車を運転しながら「俺ならできる!俺ならできる!」と意味不明に叫んで自己暗示をかけたりしてました。今思えばこれは末期症状なのであります。

そして追い詰められた時、どどめを刺してくるのはいつの時代も上司。もちろん助けてくれる上司もたくさんいたけど、そんな人この会社にはいませんでした。入社後のキャッチアップがスムーズに進んでいないことに苛立って叱責したり舌打ちしたり、無言の90分ミーティングをしたり部下たちは辟易の極みでした。

ん?無言の90分ミーティングとは何かって?こんな感じです。
 上司「この数字どうするんですか?(圧)」
 部下「はい、あれをこうして、これをああして。。で、こうします」
 上司「は?本当にそんなことで出来るんですか?」
 部下「え。。あ、はい。。いや。。(え?じゃぁどうしろと?)」
 上司「で、どうすんですか?」 カチャカチャ(キーボードを打つ音)
 部下「・・・・」
    ~90分経過~
 上司「で。どうすんですか?」(ここまで全員無言)

「いやまてw 喋れるだろがぃ!」って言われそうですが、かなり柔らかく書いてます。オンライン越しにも伝わる強烈な嫌味と、人に対する無関心さが滲み出た対応に誰もが耐えきれなくなっていきました。(最近分かったのですが、この上司は過去の会社でも散々パワハラを働いてきた要注意人物だったようで)

そして限界が訪れる

自然と何もかもうまくいかなくなりました。「ヤバイ、集中できない。眠れない。体調悪い。。まずいサイクルだ。。。」となると基本的にもう無理なんです。でも私はそうなったらゴミだクビだと言われても絶対に無理はしないと決めていました。そして病院に行ったら「心身症」という絶妙な診断。でもこれを理由に休暇を取ることにしたのです。サラッと書いてるけど、まぁ管理職が休むんでね。いろいろ言われましたよ、いろんな人にね。でもね自分の身は自分で守るしかないのです。それでいいんです。
休暇中は出来ていなかった運動をしたり、本を読んだり、一人旅をしたりいろいろしましたが、本当に仕事に戻りたくなかった日々でした。

が、ここで幸か不幸かとんでもないことが起こるのであります。

会社にも限界ガー

お前もかぃ!w
まぁそもそもマネージャーが毎日詰められるくらい数字が足りないのに、湯水のように金を使い、人を増やした末路。そりゃ当たり前だろ。
画期的なSaaSだったものの、コロナ禍もあり外資大手IT企業がマーケットをほぼ全部かっさらっていった。そんなことされたら日本のスタートアップの力じゃもうどうにもならないのです。あがいても完全に手遅れでした。
ということで全社員が集められ早期退職の大号令が発せられたのでした。「このままいくと、資金が尽きます。経営の怠慢でした」ですって。

まぁ若干の妨害は受けましたが早期退職に乗っかりました。いまでもモヤモヤするけど、結局はこの会社を選んだ自分がイケないのです。家族にも心配をかけたし(その後もかけ続けるんだけど)

ということで、自動的に次の居場所を探すことになったのですが、業界を賑わせたこの早期退職ニュースが、運命を引き寄せていくことになるのです。
人生何とかなっていくところが妙です。

つづくのだ。

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