【ざっくリサーチしき #31】 サンプリングに対するざっくり知識 2
リサーチの最重要ポイント「サンプリング」に関するざっくり知識 2
ビギナーの方々に、ざっくりとした知識をお届けするシリーズ の第31弾。
今回は、第30弾の続きです。
前回は、サンプリングとリサーチ対象者に拘る理由について、ざっくり解説をおこないました。
今回は、「母集団を代表する」ということは、どのようにして確認するのか?
つまり、「何を持って、きちんと知りたい集団を代表すると判断する」かについて、解説していきます。
対象者条件とは?
前回のおさらいですが、リサーチをおこなう時には、全世界にいる人々の中から、自分たちが知りたい集団=「条件に合った母集団」を決め、そこからサンプリングを行なって、調査対象者を決め、その集団に対して、リサーチをおこなうことになります。
したがって、調査者対象者とするには、大きく2つに拘る必要があります。
リサーチ条件への合致していること
リサーチの目的およびその目的を達成するためにリサーチをおこないたい集団の特徴となる条件に合致していることです。
例えば、「新しいチョコレートブランドを発売する前に、購入意向を知りたい」とします。
その場合、まず、マーケットデータを分析して、年間のチョコレート購入回数・個数や、購入ブランド数、購入頻度の高いブランドなどを調べます。
そのマーケットの特徴にあてはまる人たちを、きちんと抽出してくる必要があります。
「ただチョコを食べている人」というようなざっくりした条件では、リサーチをしても、知りたいことが知ることはできません。
また、「そもそも、既存のチョコユーザーだけにこだわっていいのか?」という視点もありますね。
チョコレートブランドの競合は、チョコレートだけではありません。
そう考えると、せめてビスケットなどの近しいカテゴリーなども視野に入れておく必要があるかもしれません。
自分たちが売り出そうとしている新しいブランドが戦うことになりそうなマーケットをきちんと考え、データを分析し、そこでの特徴をきちんと踏まえた人たちに、購入意向を聞きましょう。主要リサーチ条件が母集団との同割合であること
さて、実は、リサーチ条件が合致しているだけでは、リサーチ対象者としての条件は満たしていません。
もう1つ、そのリサーチ条件に当てはまる人々の割合が、母集団と同じであること、というのも条件になります。
わかりやすいように極端な例を出します。
母集団 1000人であり、リサーチ対象者として100人を抽出したとします。
どちらも「市販主要チャネルでのスイーツカテゴリーユーザー」で「購入頻度や購入ブランドも同じ」だとします。
ここだけだと、リサーチ対象者に問題はない気がします。
しかし、母集団の購入者において「女性:男性=8:2」なのに、リサーチ対象者では「女性:男性=5:5」になってしまっていたら、どうでしょうか?
これでは、母集団を代表したリサーチ対象者とは言えませんね。
女性の購入者の本来の声が実際より小さくなり、男性の購入者の声が実際より大きくなるということになってしまい、本来知りたい購入意向に歪みが生じる可能性があります。
なので、リサーチ対象者においても、「女性:男性=8:2」とすべきです。
このように、リサーチ条件への合致だけでなく、その割合も必ず見ておき、リサーチ対象者は母集団と揃える必要があります。
では、「主要な条件」とは、どのような条件になるのでしょうか?
次回は、その部分について、お話ししていきたいと思います。
今回は、母集団をリサーチ対象者が代表するという時の2つの条件ついて、ざっくり解説をおこないました。次回以降も、サンプリングという、非常に重要なプロセスについて解説していきます。
より詳細を知りたい方や、実際にリサーチを検討されている方で相談されたい方、モデレーターになりたいと思っておられる方を、ぜひ、お気軽にお声かけください。
ご相談は、もちろん無料です!
本記事も読んでいただき、ありがとうございました。