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【ざっくリサーチしき #27】 尺度に対するざっくり知識

なんとなく使っているさまざまな尺度に関するざっくり知識

ビギナーの方々に、ざっくりとした知識をお届けするシリーズ の第27弾。

アンケート調査やインタビューをおこなう際、対象者の方に、さまざまな質問に答えてもらいますが、何気なく使っている尺度のこと、きちんと理解していますか?

今回は、尺度について、基礎知識をざっくり解説します。


そもそも、どのような尺度の種類があるのか?

生活者リサーチ、マーケティングリサーチにおいて使われる=統計学で使われる尺度は、4つです。

  • 名義尺度

  • 順序尺度

  • 間隔尺度

  • 比例尺度

各尺度のざっくり解説

名義尺度

(例)
「あなた自身にあてはまるものを1つ選んでください」
1. 女性 2. 男性 3. 回答しない

数字自体に意味はなく、属性やカテゴリーを表すために用いられる尺度です。
質的変数ですので、四則演算では、各項目の「足し算」ができます。
しかし、数値の差などに意味はないので、他の計算はできません(というか意味がない)。
→「100人中、女性は60名」などは言えますね。

性別、居住地域、ブランド名などに、よく使われます。

順序尺度

(例)
「あなた自身が好きなブランドを、次の中から1〜3位まで教えてください。」
1. マクドナルド
2. モスバーガー
3. フレッシュネスバーガー
4. ロッテリア
5. ミスタードーナツ
6. タコベル
7. スターバックス
8. ドトールコーヒー
・・・

数字自体に意味はないですが、順番や度数分布に意味がある尺度です。
この尺度も質的変数です。名義尺度と同じく「足し算」ができます。
また、順番に意味があるので、四分位数も扱うことができます。

ブランド比較、イメージ比較など、さまざまな場面で、よく使われます。

間隔尺度

(例)
「ブランドAに対するあなた自身の購入意向を教えてください。」
1. 全く購入したくない
2. あまり買いたくない
3. 買ってもいいが気乗りしない
4. 買いたい
5. ぜひ買いたい

量的変数の尺度になりますので、順序尺度のように順番=数の大小に加え、数値の差にも意味があります。
そのため、平均値や標準偏差、検定などができるようになります。
ただし、「0」は相対的なもので、意味はありません。
→ブランドAとBの購入意向の平均値を比較して、有意差の有無を確認するなどができます。

コンセプト比較調査、ABテストなど、本当にさまざまな場面でよく使われます。

5段階評価でも、7段階評価でも、9段階評価でもできますが、あまり細かくすると、対象者の中で違いが分からなくなるので注意しましょう。

ただし、一部のアジアの国のように、なんでもかんでも高いスコアをつける傾向のある国などもあるので、その場合は、あえて9段階評価など多段階評価にすることもあります。

比例尺度

(例)
「あなたが、この商品に対して"適正だと思う価格"を教えてください」
 (      )円

間隔尺度に加えて、「0」に絶対的な意味があります。

販売数、価格、購入者数、購入頻度など、実数を表すものに使われます。

量的変数で、また、四則演算の全てができる唯一の尺度になります。

数値は、売上予測、広告効果予測などのリサーチに使われます。



今回は、リサーチで扱う尺度についてざっくり解説をおこないました。

尺度についての理解は、思っているより曖昧なので、ぜひブックマークなどして、必要な時にすぐにチェックできるようにしておいてみてくださいね。

より詳細を知りたい方や、実際にリサーチを検討されている方で相談されたい方を、ぜひ、お気軽にお声かけください。

ご相談は、もちろん無料です!

本記事も読んでいただき、ありがとうございました。


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